【参考になります】は目上の人には使わない?複雑すぎる敬語の疑問

ことばの雑学

「参考になります」というのは、何か役に立ちそうな情報や知識を教えてくれた相手に対して使う言葉ですよね。

当たり前に使っている人はきっと私以外にも沢山いらっしゃるでしょう。

ところが「参考になります」は上司とか年上の人には、使わない方が良いと言われてビックリしました。

なぜなのか、そしてそれは世の中に当たり前に知れ渡っていることなのか。

ではどのように言えば正しいのか、複雑な敬語について調べてみました。

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「参考」とは

「参考になります」はどのような場面で使うべき言葉なのか、まずは「参考」の意味について調べてみました。

辞書によると

①自分の考えを決める前に足しにすること。(するもの)

②研究や受験などのため他人が書いた書物や教科書以外の書物を見ること。

新明解国語

このように書かれていました。

勉強の参考のために使うのが参考書ですから、これにはとくに疑問も何もないでしょう。

①の自分の考えを決める前に足しにすること。

これが「参考」の意味なのですよね。

改めて調べてみると、「足しにする」という部分が少し気になります。

この意味を掘り下げてみると、目上の人には使わない言葉という疑問が理解できるのかも知れません。

「参考になります」とは

「参考になります」というのは、良い情報や知識、アドバイスをもらった場合に使うのは、間違いではないのです。

ただ、目上の人に対して使わない方が良いのは、

「私の考えを決めるための足しにします」と言ってるわけです。

たとえば、上司が部下に対して、自分の経験から得た知識でアドバイスを送ったときに「参考になります」というのは、その知識も足しにするということですから、少し失礼な感じになります。

そこまで深く考えている人がどのくらい存在するのかわかりませんが、言葉の意味をきちんと理解している人が聞けば「え?足しにするって・・・」という印象になるのでしょうね。

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「勉強になります」が正解

目上の人から情報、知識、アドバイスをもらったときには「参考になります」ではなく「勉強になります」と答えるのが正解なんだそうだ。

勉強とは、物事について知識を深めることです。

目上の人から教えられたことが、自分にとって知識を深めることになり、とても為になったという意味なので「勉強になります」と言った方が失礼がないわけですね。

たしかに「参考になります」よりも印象は良いのですが、そこまで深く考えるのはなかなか難しいですね。

「勉強になります」という言い方が少し堅苦しく感じるような間柄であれば「為になります」というのも敬語として間違いではないので、関係性や場面によって使い分けるといいですね。

まとめ

「参考になります」というのは、相手によっては失礼になることもあるので、使い方を気を付けないといけないのです。

しかし「参考」の意味を正しく理解している人がどれほどいるのかは不明ですよね。

こちらが正しい敬語を使おうと努力しても、相手は知らなかったりするのかも知れませんが、できる限り正しい言葉を使える大人になりたいと思います。