「私はあなたを支援します」と「私はあなたを応援します」には違いがあるように思えません。
支援と応援は、同じ意味のように思って使っている人は、きっと私だけではないはず。
そして支援と支持も、意味が違うのなら正しく使い分けられているのか、自信が持てません。
日本語の複雑さを感じます。
今回は「支援」と「応援」の違いについて、また「支援」と「支持」の違いについて調べてみることにしました。
何気なく使っている言葉なので、違いについて知っておきましょう。
「支援」とは
「支援」の意味を調べてみました。
そこにはこう書かれていました。
窮地に立たされている(困難を乗り越えて目的を達成しようとする)人などを援助すること。
窮地に立たされているというと、すごく困っている状態を想像します。
しかし目的を達成しようとしている人を援助することも、支援です。
援助という言葉がキーワードになります。
援助というのは、広い意味がありますが、「力を貸すこと」と考えるとわかりやすいと思います。
つまり支援というのは、困っている人や自分一人では難しいことに立ち向かっている人に、具体的に力を貸すことです。
具体的というのは、経済的な援助や人員を集めるために動くなど、目に見えるような援助のことを支援なのです。
「応援」とは
「応援」の意味を調べてみました。
そこにはこう書かれていました。
物心両面にわたって激励を与えたりして、目的を成就させようとすること。
この意味を見る限り、支援との違いがわかりにくいですね。
ただ、ここには物心両面という言葉があります。
物心両面とは、物質的なことと、精神的なことの両方です。
つまり、精神的な面での激励だけでも応援です。
たとえばスポーツ観戦などでは、観客が声を上げて応援することで、競技者たちは元気付けられることがあります。
「支援」と「応援」の違い
「支援」と「応援」は、大きな違いがあるわけではなく、重なる部分もあります。
あえて違いを見つけるとすれば、「応援」よりも「支援」の方が具体的な援助をすることを指しています。
「頑張ってね」と声をかけるだけなら応援だね
「頑張って」という気持ちから寄付するのは支援
ハッキリと区別しにくい部分がありますが、わかりやすい線引きになると思います。
「支持」とは
「支持」と言えば、よくニュースなどでも見聞きする「支持率」ですよね。
「支持」とは、意見や行動に賛成することが前提にあり、後援することです。
内閣支持率や政党支持率などの数字を出すための調査が、どのような方法で行われているのかわかりませんが、基本としては「支える気持ち」「援助する気持ち」です。
支持率の調査にそこまで深い意味を考えて答える人がどれほどいるのか、少し疑問ですが、「支持」にはそういう意味があるのです。
つまり「支援」のように、具体的に援助しなくても、賛成して支える気持ちがあることを「支持」というのです。
まとめ
「支援」と「応援」の違い、また「支援」と「支持」の違いは、とても微妙な部分が多いですね。
物質的に目に見えるカタチで援助する場合は「支援」というのは、わかりやすいのではないでしょうか。