上には上がいる?それともある?間違えやすい2つの言葉!!

ことばの意味

自分なりにその世界ではかなりレベルの高いところまで上りつめたと思っていても、広い世界を見渡せば、もっとすごい人がいて、自分なんて大したことがないと思ってしまう時に口に出す言葉があります。

「上には上がいる」です。

よく聞くのではないでしょうか。

日本ではトップクラスのアスリートが、世界大会では上位に食い込むこともできないとか、使ってしまいますよね。

ですが、これは正しいことわざではないようです。

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「上には上がある」というのが正しい

上には上がいるは、人に限定した表現になってしまいます。
正しくは、「上には上がある」なんですね。

世の中は広く、一番上だと思っても、まだまだ上があるという意味です。

物事の上限を自分の物差しで測ってはいけないという意味でもあります。

使い方としては、「上には上がいる」と大して変わらないのですが、人に限ったことではないので、幅広く使えます。

「上には上がある」の使い方

世の中には、自分が思うよりももっと上があるという意味のことわざですが、上には上があるということわざは、感情表現にも使えます。

それは、とても優れたもの、素晴らしいものに出会った時に、感嘆を表現する時に使えます。

例えば、仕事で成功した大富豪の豪邸の豪華さに触れた時などに「こんな世界は見たことがないし、想像を超えるほどだ。上には上があるものだ」などと驚きの気持ちを表現する時に使えます。

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上には上があるに似たことわざ

「上には上がある」と「上には上がいる」は間違えやすいので気をつけなければいけませんが、似た意味を持つことわざとして「上を見れば方図(ほうず)がない」があります。

これは上限がないので、上ばかり見ても終わりがないという意味なので、似ているのですが、使われ方は少し違います。

「上には上がある」は、さらに上のレベルに驚く時などに使います。

それに対して「上を見れば方図がない」は、上にはきりがないから、程々にしなさいという意味で使われます。

私は子供のころによく親に言われました。

近所の友達の家と比べて貧しかったので、友達の家を羨ましがると、「上を見ればきりがないでしょ」と言われたものです。
向上心を持つことは悪いことじゃないけれど、上を見ればさらに上の世界があるので際限がなくなります。

方図とは際限のことです。

まとめ

上には上がいると誤用している割合は3割程度なので、正しく使っている人の方が多いのですが、間違えやすいので気をつけましょう。