秋が深まり、山々が赤く染まる頃になると、紅葉見物に出かけたくなるものです。
紅葉狩りは、本格的な冬を迎える前の行楽です。
さて、紅葉を楽しみにしている方なら「紅葉(もみじ)の中の常盤木」という言葉を知っているかも知れませんね。
「紅葉の中の常盤木」の意味や語源、使い方について調べてみました。
興味のある方は、ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。
「紅葉の中の常盤木」の意味とは
「紅葉の中の常盤木」という言葉には
どんな場合でも周囲の状況に染まらず、節操を守り続ける。
という意味があります。
「紅葉の中の常盤木」の語源
「紅葉の中の常盤木」という言葉の語源は、樹木の種類によっては、秋が深まっても葉の色が赤や黄色に変化せず、一年を通して葉の色が緑色の木があることからです。
紅葉する木々には、赤色になるカエデ、ヤマウルシ、ニシキギ、ドウダンツツジ、ハナミズキなどがあります。
黄色になるのは、イチョウ、カラマツ、ブナ、シラカバ、カツラ、ミズナラなどがあります。
秋になれば、山々の木々の多くが紅葉するのですが、その中でも緑色のままの葉を保ったままの木があります。
常緑樹と呼ばれる種類の木です。
モミ、マツ、スギ、シイ、カシなどは常緑樹です。
常盤木は、常緑樹の別の呼び方です。
赤や黄色の変化する木々の中に、ポツンと緑の葉のまま立っている木がある様子から「紅葉の中の常盤木」という言葉が生まれたのです。
「紅葉の中の常盤木」の使い方
「紅葉の中の常盤木」の使い方を例文で見てみましょう。
例文①
私は周りの人と同じことができない性格だから、友達ができないのかな
先輩のそういうところはカッコいいと思いますよ
ありがとう
周りに影響されない「紅葉の中の常盤木」のような人は憧れます
例文②
あの学校は地域でも評判が悪いから、心配だわ
そんなに心配しても仕方ないだろ
周りに流されないかしら
「紅葉の中の常盤木」のように強い子だと信じよう
「紅葉の中の常盤木」の対義語
「紅葉の中の常盤木」に対義する言葉として、よく知られているのが「朱に交われば赤くなる」です。
「朱に交われば赤くなる」とは、
人は、交際する仲間や環境によって、良くも悪くもなる。
ということを表す言葉です。
「紅葉の中の常盤木」の類語
周りの環境に染まらない様子を表す言葉には「泥中の蓮」があります。
これは仏教が由来の言葉です。
どんなに汚れた環境でも、清らかさを保つことができるという意味が含まれています。
まとめ
「紅葉の中の常盤木」の言葉の意味を知ると、紅葉する木々の中で緑の葉を茂らせる常緑樹が立派に見えてしまいそうです。
樹木の種類の違いなのですが、人に例えるとそう感じるのですね。
人に合わせることも大切ですが、周りに影響されずに自分をしっかり持って生きられるのは理想ではないでしょうか。