【川越して宿を取れ】とはどんな意味のことわざなの?

ことわざ・慣用句

ことわざの意味は、表面上の言葉だけでは分からないものがあります。

「川越して宿を取れ」ということわざも、そこ言葉のだけでは伝えようとしている意味はわかりません。

どのような意味なのか、由来や使い方も解説します。

「川越して宿を取れ」の意味に興味のある方は参考にしてください。

スポンサーリンク

「川越して宿を取れ」とは

「川越して宿を取れ」とは、

先のことを考えて、後になって困らないように事前に対策を取らなければいけない。

または、

できることは後回しにしてはいけない。

という意味のことわざです。

スポンサーリンク

「川越して宿を取れ」の由来とは

「川越して宿を取れ」ということわざの由来は、昔の旅の様子が由来になっています。

現代では考えられませんが、昔は大きな川には橋はなかったので、水量が少ないタイミングを見計らって歩いて渡るのは普通の光景だったのです。

馬に乗って渡ったり、渡し船を使ったり、人に担いでもらったりするなど、色んな方法がありましたが、どの方法も川の流れが穏やかなタイミングじゃなければ不可能です。

有名なのは東海道の大井川です。

今の静岡県に大井川は、川幅が大きいので天候が悪くなると、数日間も渡れなくなり、足止めしてしまうので東海道の難所と言われていました。

大井川だけじゃなく、旅をする街道の途中にある川を超えるのは大変なことだったのです。

旅の途中に川の前で宿を取れば、明日には天候が悪化して渡れなくなるかも知れないので、宿を取るなら川を渡ってからにした方が良いという教えがこのことわざの由来です。

川に橋をかけないのは、敵に攻め込まれないための防御のためなので、橋を作る技術はあっても建設されなかったのでしょう。

自分の脚で歩いて旅をしていた時代は、旅の難所は数えきれないほどあったでしょうが、激しい流れの川を目の前にすれば、足止めするしかなかったのです。

だから川を渡れそうな状態であれば、少々疲れていても渡ってから宿を取らないといけないのですね。

スポンサーリンク

「川越して宿を取れ」の使い方

「川越して宿を取れ」の使い方を例文で見てみましょう。

明日は8時に引越業者が来るから、それまでに全部の荷物をまとめなきゃダメだよ。

わかってるけど、まだ使うものがあるから。

朝の支度に使うものだけ出しておけばいいでしょ。
洗面用具一式と着替えだけ揃えておいて、1つだけダンボールを開けておけばいいの。

段取りがいいね。
引越し慣れしてるの?

川越して宿取れだよ。
この後のことを考えれば、要領良く段取りできるでしょ。

明日の朝になってからでもいいかなって思ってたけど・・。
今日のうちに済ませた方が良さそうね。

そうだよ。
朝になってバタバタするのはトラブルのもとだからね。

このような場面で使えます。

スポンサーリンク

まとめ

「川越して宿を取れ」は、川を越えるのも一苦労だった時代の旅の様子を想像できないとピンとこないかも知れません。
橋のかかっていない川を渡るのは、天候に左右されるので、タイミングを逃すと先に進めなくて困ったことでしょう。

先のことを考えて対策することの大切さを教えてくれることわざでした。