「おまけをもらう」「おまけしてもらう」など、得することを意味する言葉としておなじみの「おまけ」です。
おまけを嫌がる人はほとんどいませんし、世の中にはおまけ目的で商品を購入する人だっています。
みんな大好きなおまけですが、そもそもおまけってどういう意味なのでしょう。
おまけの語源の由来に疑問を持ったので、調べてみることにしました。
「おまけ」の意味
「おまけ」とは
値段を割り引くこと。
商品の付録、または景品として付け加えること。
という意味です。
上野のアメ横や、大阪の商店街などでは、店頭で「○○円おまけするよ」とか「おまけで○○も付けちゃう」などというやり取りが聞かれます。
このような商売のやりとりとして、おまけという言葉が使われ続けています。
「おまけ」の語源
「おまけ」の語源は、漢字にしてみると理解しやすいのです。
おまけを漢字にすると「御負け」です。
負けることが、語源に関係していることがわかります。
「おまけ」の語源は、商売人が値段のやりとりで負けることが由来なのです。
商品の仕入れで問屋との値段の駆け引きで負けたり、お客との値段交渉に負けて値引きしたり、何か他の商品を付け加えたりする結果になることを「御負け」と表現したわけです。
現在でもお客の方から「おまけしてよ」とか「まけてよ」と値引きの駆け引きをする時に使うのは、語源から考えると正しいわけですね。
「おまけ」の変化
「おまけ」の語源から考えると、商売の場面で値段交渉をした結果として負けることが御負けということですが、ちょっと違うおまけも増えています。
たとえば、何の交渉もしていないのに、おまけが付加された状態で販売されている雑誌やお菓子などがありますよね。
お菓子にカードや玩具が付いた状態で売られるようになったのは、グリコが最初に始めたことです。
グリコがおまけを付けてお菓子を販売し始めたことで、子供向けお菓子はおまけブームが起きたほどです。
その後、子供向けの雑誌にも付録が付くようになり、それが女性誌などにも広がっていったのです。
今では雑誌よりも付録目当てで買う人もいるほどですから、おまけの効果は変わらないのでしょう。
人はみんなおまけに弱いということです。
「おまけ」の類語
「おまけ」の類語は、前述でも出てきた付録や景品です。
また、値引きのことは「勉強する」と言い換えることもあります。
なぜ値引きのことを「勉強する」と言うのか、ちょっと不思議ですよね。
勉強と言えば、知識を身につけるための学習のことですが、じつはもともと商人が使っていた言葉だったのです。
勉強の意味を調べてみると、知識を深めるための学習のほかに、気が進まないことや抵抗を感じることをするという意味があります。
つまり、本当は値引きしたくないのだけれど、お客様の要望を聞き入れるために「勉強する」と言っていたのです。
それがいつの間にか、知識のために努力することを表す言葉になっていったのです。
「おまけして」と同じように「勉強して」と使ってもいいのですね。
まとめ
「おまけ」という言葉を漢字に変換したことなどなかったのですが、漢字を見れば語源を想像することもできました。
お菓子のおまけを見る度に、これからは「御負け」という文字が頭に浮かんでしまいそうです。