【上清ければ下濁らず】の意味とは!上に立つ人に知ってほしい言葉!

ことわざ・慣用句

「上清ければ下濁らず」とは、川の流れをたとえとして使った言葉です。

川の上流が清ければ、下流も濁ることはないということが由来です。

「上清ければ下濁らず」は、どのような使い方をするのか見てみましょう。

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「上清ければ下濁らず」の意味

「上清ければ下濁らず」の意味は、

上に立つ人が正しい行いをすれば、下の人々も不正はしない。

ということです。

この言葉は、川の流れをたとえにしています。

川の上流が濁れば、下流も濁ります。

人間の社会でも、上の立場にいる人が不正を行えば、下の人もそれを真似してしまいます。

人の上に立つ者の人間性によって、その社会全体が清らかになるか、濁るのか決まってしまうという意味なのです。

「上清ければ下濁らず」の使い方

「上清ければ下濁らず」の使い方を例文で見てみましょう。

また課長が経理の人から注意されてたよ

いい加減、処分されるんじゃない?

でも、部長はもっとひどいよ

もしかして、部長の尻ぬぐいしてるのかもね

部長や課長があんな感じだから、みんな誤魔化しが通用すると思ってる

上清ければ下濁らずの真逆ね

上が濁ってるんだから、下はドロドロさ

上の立場の人を批判するときに、皮肉として使うことが多いようです。

本来は、上に立つ人の正しい姿を表す言葉なのですが、皮肉に使われることが多いのは、それだけ尊敬される人が少ないのかも知れませんね。

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上に立つ人を表す言葉

上に立つ人に対して使う言葉を集めてみました。

今はあまり聞かない言葉もあるので、参考にしてください。

上、材を求むれば臣は木を残う

「上、材を求むれば臣は木を残う」とは、中国の古い言葉です。

王様が「材木が欲しい」と言えば、部下は材木を用意しようとして、必要以上に木を切り倒してしまうような結果を招きます。

上に立つ者が発する言葉は、大きな影響を及ぼすので、気を付けなければいけないという教えの意味があるのです。

上に居て驕らざれば高くしても危うからず

「上に居て驕らざれば高くしても危うからず」は、孔子の言葉です。

高いところにいると、落ちる危険があります。

高い位にいる人も、支える人を蔑ろにすれば、足元をすくわれて失脚するかも知れません。

でも、高い位にいても、エラそうに驕らずにいれば、危なくはないという意味なのです。

上の好む所、下これよりも甚だし

「上の好む所、下これよりも甚だし」とは、上の者が好むことは、下の人々はもっと好むという意味です。

つまり、上の者が好んだものは、世間では大流行するので、軽々しく「これが好き」と言ってしまうと世の中が混乱するので気を付けなければいけないということなのです。

これは今の世の中でもありますよね。

インフルエンサーと呼ばれるような影響力のある人が、「最近コレにハマってます」なんてSNSで発信すると、あっという間にその商品が品薄になってしまうようなことです。

昔から、同じようなことがあったのでしょう。

上に交わりて諂わず、下に交わりて驕らず

「上に交わりて諂わず(へつらわず)、下に交わりて驕らず(おごらず)」とは、人との付き合い方を示しています。

上の人に対して媚びへつらわず、下の人に対してはエラそうに威張ったりせずに接することが大切だという意味です。

まとめ

「上清ければ下濁らず」の言葉のように、人の上に立つのであれば、お手本になるような生き方をしてほしいものです。

耳の痛い人もいるでしょうが、ぜひ正しいお手本を見せられるようになっていただきたい。