【蓼食う虫も好き好き】というけれど蓼(たで)ってなんなの?

ことわざ・慣用句

蓼食う虫も好き好きということわざを聞いたことはあると思います。

古いことわざではありますが、今も日常的に使われています。

聞き慣れたことわざですし、意味もそれほど難しくもないのですが、蓼食う虫っていったい何者?というのは深く考えてことがなかったので知りませんでした。

蓼食う虫も好き好きについて、掘り下げてみました。

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蓼食う虫も好き好きとは

蓼食う虫も好き好きとは、人の好みは個人差があるので、他人がとやかく言うものではないという意味です。

蓼という植物は、とても苦いのに、その苦さを好んで食べる虫もいる。

このように、人間の好みも人それぞれです。
食べ物の好みだけじゃなく、恋愛対象の好みも人それぞれです。

美人や美男子を好む面食いもいれば、そうじゃない人もいるわけです。

蓼食う虫も好き好きということわざは、強い苦みがある蓼を好む虫を例えにしているので、一般的には理解されにくい趣味もあるので、自分だけの常識で「悪趣味」だと思っても、それを笑いものにしたり、蔑んだりするものではないということです。

美女と野獣という物語がありますが、とても不釣り合いに見えるカップルでも、お互いが愛し合っているのなら他人がとやかく言うことではありませんよね。

しかも、美女は野獣の心の美しさに惹かれて好きになったのですから、悪趣味だと思う人は、表面でしか物事を判断できない薄っぺらな人間ということでしょう。

蓼とはなに?

蓼食う虫も好き好きということわざに出てくる蓼とは、一体どんな植物なのか知らなかったのですが、タデ科の植物はとても種類が多く、ことわざに使われる蓼とは、ヤナギタデと呼ばれる植物でした。

葉のカタチがヤナギに似ているからヤナギタデと呼ばれるようです、

藍染に使われるアイも蓼の一種ですし、世界中を見ると香辛料に使われる種もあるそうです。

苦みが強いのは、タデ科の種には多いのですが、蓼食う虫も好き好きとことわざになるほど強い苦みを持っているのは、ヤナギタデのことを指しているそうです。

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蓼食う虫も好き好きに似ている表現

蓼食う虫も好き好きということわざは、蓼という植物の苦みを知らないと今ひとつピンとこない人もいるようです。

意味はわかるけど、イメージしにくいのかも知れませんね。

では、蓼食う虫も好き好きと同じような意味の表現は他にどのような言葉があるでしょう。

人それぞれ違うことなので、

「十人十色」
「千差万別」
「百人百様」
「三者三様」

このような言葉になるでしょうか。
見事なまでに、数で表現する言葉ばかりです。

まとめ

蓼食う虫も好き好きということわざは、恋愛に対して使うことが多いですが、必ずしも恋愛に限ったことではありません。

色んな趣味趣向に対して使えます。

人の数だけ好みがあるので、多様性を大切にしたいと思います。