頭の上をハエがブンブンと飛び回っていたら、それは不快ですよね。
もしもそんな状況であれば、人に言われなくてもハエを追っ払います。
では「頭の上の蠅を追え」とはどんな意味のことわざなのでしょう。
何を伝えようとしているのか、詳しく解説します。
「頭の上の蠅を追え」とは
「頭の上の蠅を追え」ということわざは、
他人のことをどうこうかまう前に、自分自身のことをきちんとしなさい。
という意味があります。
「頭の上の蠅を追え」とはどんな時に使う?
「頭の上の蠅を追え」とは、自分のことよりも他人のことばかり気にしている人に対して使うことわざとして広まっています。
でも、それは良い意味ではありません。
自分のことはさて置いて後回しにして、人のために尽くすような人に対しては使わないことわざです。
では、どんな時に、どんな人に対して使うのでしょうか。
具体的に言ってしまえば、「頭の上の蠅を追え」とはお節介な人のことを軽蔑する時に使うことわざです。
例えば、自分の服装や身だしなみもきちんと整えられないのに、人の服装の乱れを指摘しているような人に対して使います。
B子:そう?でもA子に言われたくないよ。寝ぐせついてるよ。
こんな時にA子に対して使えるのが「頭の上の蠅を追え」です。
「人の蠅を追うより我が蠅を追え」とか「人の頭の蠅を追うより己が頭の蠅を追え」など、少し違う言い方もします。
意味は全て同じです。
お節介は悪いこと?
「頭の上の蠅を追え」はお節介な人を軽蔑する意味があります。
でも、お節介とはそんなに悪いことなのでしょうか。
お節介な人がいると、コミュニケーション不足が解消されるとか、コミュニティを上手く構築するためには、お節介な人も必要だなんて言われます。
しかし、お節介とは親切や思いやりとは少し違うのです。
例えば、お節介で人の世話をしたがる人は、100%善意のつもりでしょうが、断られると怒る傾向があります。
「どうして私の善意の気持ちを素直に受け入れないのよ!!」と善意の押し付けをするのがお節介の特徴です。
しかし、思いやりの気持ちや親切心から手を差し伸べようとする人は、断られても嫌な感情を露わにするようなことはありません。
思いやりや親切心からすることは、何見返りを求めていないからです
。
しかしお節介な人は、「ありがとう」と感謝されることを求めているので、断られると気分を害する傾向があるわけです。
だから「頭の上の蠅を追え」というような、軽蔑を示すことわざが生まれたのではないでしょうか。
まとめ
「頭の上の蠅を追え」ということわざが、お節介な人を軽蔑する意味があるとは思っていなかった人もいるのではないでしょうか。
人のことばかり気にしていて、自分のことがきちんとできないのはダメですよね。
思い当たることがないか、自分自身を見直してみようと思います。