【大恩は報せず】とはどんな意味の言葉なの?どういう時に使う?

ことばの意味

「大恩は報せず」という言葉の意味を知っていますか?

「大恩」とは、文字通り「大きな恩」ということです。

「報せず」とは、その大きな恩に対して、何も返さないということです。

大きな恩を受けながら、なぜ何も返そうとしないのでしょうか。

この言葉の意味や使い方について調べてみました。

どんな意味なのか興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

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「大恩は報せず」の意味とは

「大恩は報せず」の意味は、ただ大きな恩を受けても何も返さないだけという単純なことではなく、もっと深い意味があるようです。

人間は、小さな恩を受ければ有り難いことだと感謝します。
そして、その恩を返そうとするものです。

ところが、あまりにも大きな恩には、気が付かないこともあるので、何も返さないままになることがあるのです。

また、もしも大きな恩を受けていることに気が付いたとしても、その恩があまりにも大きいと、恩返しすることもできずにそのままになってしまうこともあるという意味でもあります。

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「大恩は報せず」を使う場面

「大恩は報せず」の意味が理解できたとしても、どのような時に使うのか、今ひとつピンとこない人も多いのではないでしょうか。

この言葉をどのような時に使えば良いのか、参考になるのが「提灯借りた恩は知れど天道の恩は忘れる」です。

暗い夜道を歩くのに提灯がないと困ります。
そんな時に提灯を差し出してくれる人には恩を感じます。

ところが、当たり前に朝になると空に上り、この世を明るく照らしてくれる太陽には恩を感じないものです。

つまり、あまりにも当たり前にあると、恩を感じなくなるものなのですね。

たとえば水も、雨が降り、川となって流れているのが当たり前だと思えば感謝もしません。
しかし日照り続きで水不足になれば、天からの恵みの雨に感謝するものです。

天候不順が続いた時などには、「大恩は報せず」という言葉の意味が胸に沁みます。

何日も雨や曇りの日が続いた時などには、洗濯物を乾かすのも一苦労します。
コインランドリーでお金を払って乾かさないと、洗濯物が片付かなくなった時などには、当たり前に降り注いでいた太陽の光に感謝したくなります。

そういう気持ちの大切さを説いているのが「大恩は報せず」なのでしょうね。

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「大恩は報せず」の類義語

「大恩は報せず」と同じ意味の言葉には、「大徳は酬いず」や「大恩は忘る」があります。

あまりにも大きな恩恵を受けると、恩返しできないというのは、人間関係にも通じますね。

小さな恩は返せますが、大きすぎると返せません。

人間同士では、恩返しできるくらいの恩のやり取りにしておかないと、恩知らずになってしまうので気を付けましょう。

まとめ

「大恩は報せず」のように、人が生きていく上で、自然が与えてくれる恵みはあまりにも大きすぎて、恩を感じることもなく、気が付かないまま過ぎているということなのでしょう。

もっと自然の恵みに感謝しないといけないなと、改めて思います。