日本の気候は昔とはずいぶん変わってしまいました。
たぶん、世界的な気候変動なので、日本だけの問題ではないのでしょうね。
とにかく夏がものすごく暑くて、毎年のように熱中症の危険が大々的にアナウンスされています。
ただ、あまりにも夏の暑さがひどいと、日中に蚊が飛ばなくなるんですよね。
蚊も炎天下では活動を停止しているみたいです。
でも暑さが落ち着くと一気に増えるようなので、油断はできませんけどね。
ところで、蚊という虫の文字を見て、何か疑問に感じたことはありませんか?
ここで蚊に注目したのは、蚊の生体ではなく、蚊という文字についてです。
蚊という文字について調べてみました。
蚊という文字の由来
蚊という虫をなぜ「虫」に「文」という文字をくっつけたのか。
その理由はとてもわかりやすいものでした。
蚊が耳もとで飛ぶ時の音を思い出してみましょう。
「ぶ~ん」という何とも耳障りな羽音ですよね。
その音から虫に文をくっつけて「蚊」になったというのです。
漢字はもともとは中国から日本に伝わってきたものですが、中国から伝わった漢字をもとにして日本で作られた文字も多いようですが、蚊は中国語では蚊子と書くそうです。
漢字の成り立ちには、音や形がもとになったものが沢山あるそうなので、同じように「ぶ~ん」というあの嫌な羽音に悩まされたという点では同じ感覚なのでしょうね。
蚊に悩まされるのは日本だけじゃありません。
アジアの各地では、蚊による感染症の危険から身を守るために、日本で生まれた蚊取り線香が広く普及しています。
あの羽音を耳元で聞きながら寝るなんて無理ですから、日本で生まれた蚊取り線香が役になっているのは、何となく誇らしく思いますね。
蚊と同じく音が由来の文字
蚊の羽音「ぶ~ん」から文を付けた蚊と言う文字ができたとしたら、他にも色々ありそうですよね。
調べてみると、色々ありましたよ。
例えば、刺されると危険な虻(あぶ)です。
虻は羽音がかなり大きくて、虻が近くにいると「ぼ~」という音がします。
その音から虫に亡という字をくっつけて「虻」になったということです。
虫以外にもありましたよ。
猫がそうでした。
けものへんに苗で猫とは、ピンとこないのですが、苗のことを「みょう」と読みます。
日本では猫の鳴き声は「にゃー」とか「みゃー」になりますが、中国では「みょう」と聞こえたのでしょう。
それでけものへんに苗で猫になったんだとか。
生き物の鳴き声が文字の由来になったのが鳩が有名です。
鳩の鳴き声は人によって聞こえ方も色々ですが、「くっく~」と聞こえる人が多いようですね。
それで「九」が付いて鳩になったということです。
同じくカラスも漢字で書くと鴉となります。
牙という字が使われるのは、カラスが「が~」と鳴き声を発するからと言われています。
蚊はなぜ「か」と読むのか
飛ぶ音から由来して「蚊」という文字になったのですが、日本ではなぜ「か」と呼ぶのか不思議ですよね。
蚊の呼び方の由来は諸説あって確かなことはわかりませんが、「かゆい」「かむ」「かしましい」「やかましい」などの不快な様子がもとになって「か」と呼ぶようになったというのが有力な説です。
「か」という一音だけになったのは、素早く見つけて素早く退治するために、「蚊だ!」と素早く伝えることが必要だったのではないか・・という推測もあります。
まとめ
蚊は世界中で病気を運ぶ原因になる虫なので、小さくても恐ろしい存在です。
蚊の被害が少ない猛暑と言われていますが、油断しないようにしましょうね。
これからの夏は、蚊による感染症だけじゃなく、熱中症も気をつけなくてはいけません。
夏は屋外での活動を控えなくてはいけなくなるのも、時間の問題ではないでしょうか。