誰かと同じ結果になることや、同じ失敗をする時などに使う「二の舞」は、今ではその後に続く言葉を省略して使うようになっています。
「そんなことになったら、○○さんの二の舞になるでしょ」とか。
でもほんとは二の舞の後に続く言葉があります。
その後に続く言葉がわかると、このことわざの由来も理解しやすいでしょう。
二の舞の後に続くのは
「二の舞を演じる」
これが正しいのですが、二の足を踏むということわざとごっちゃになって、二の舞を踏むと間違えて使ってしまうことがあります。
なにが正解なのか、はっきりわからないまま使うよりも、「二の舞」だけで使った方が安心ですから、私も自信がなくて「二の舞でしょ~」なんて言ってましたね。
「二の舞を演じる」
このことわざの由来は、舞楽という雅楽の一つにある滑稽な舞がもとになった慣用句です。
安摩の舞というものの次に、老婆と老爺のお面をつけて安摩の舞を真似るのです。
同じ舞を真似るのですが、失敗しながら滑稽に踊るのです。
この様子から、
二の舞を演じるというのは、前の人と同じことをして失敗する
意味として使われます。
前任者の失敗を補うつもりが、二の舞を演じることになってしまった。
このような使い方が正解です。
二の足を踏むと間違えやすい
二の舞を演じると言うべきところを、二の舞を踏むと間違えてしまう人はかなり沢山います。
自分も間違えたことあると思うし、二の舞を踏むって言っているのも聞いた記憶があります。
紛らわしいのですよね。
二の足を踏むとは、
先にすすむことに迷って、二歩目から踏み出せない様子から、決断を迷うこと
を表現しています。
尻込みしている様子なので、明らかに二の舞を演じるとは違う意味なので、間違えないようにしたいですね。
間違えないように使い分けるには、舞は演じる、足は踏むわけですから、その様子を想像すると間違えることもないと思います。
二の舞を演じると同じ意味
二の舞を演じると同じ意味合いのことわざには、「前車の轍(わだち)を踏む」という言葉があります。
前の車が通った後の轍踏んで行って失敗するという意味です。
私はてっきり逆の意味だと思っていました。
前車の轍の後をついていけば、道に迷わずに進めるという意味だと思ってきたので恥ずかしい・・。
真逆だったんですよね。
でも、轍があれば後をついて進みたくなるものじゃないのかしら?
人と同じ道を進むのではなく、自分で道を切り開けってことなのか、深読みしてしまいそうです。
まとめ
二の舞と二の足の使い分けをしっかり頭に入れると、「二の舞」「二の足」と短縮せずに使えるようになりますね。
どんどん短縮される日本語ですが、本来の言葉と意味は忘れないようにしたいですね。