【箍が外れる】のタガっていったいナニ?何に使うものなの?

ことばの意味

箍が外れたように・・という言葉は、普段よく耳にします。

ダイエットしていた女の子が急にバクバク食べたりすると、「箍が外れたみたいに食べるね」なんて言います。

意味は多分わかるのです。
何かが緩んだ時とか、解放された時などに使うのが「箍が外れる」ですよね。

でも、その箍(タガ)の正体を知らない人も少なくないようです。

今回は箍について調べてみました。

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箍が外れるの箍とは

箍が外れる、箍を外す、箍が緩む、箍を締める。

同じ箍をつかった慣用句にはこんなに沢山あります。

全て同じ箍を使っている言葉です。

箍というのは、木の桶を締めるものです。

 

今のようにプラスチック素材を使う前は、お風呂で使う桶や、洗濯の時に水を溜める桶などは木材を使っていました。

木材を丸く形成する容器もありましたが、木桶は何枚かの木材を並べて輪で締めて作ります。

その輪は竹で作られたり、金属で作られたりしましたが、その輪が外れたり、切れたりすると、木材はバラバラになってしまいます。

少しでも弛んでしまうと、木材に隙間が生じて、水が漏れてしまうので、桶としての用を成しません。

桶を作るのには、木材を締める輪がとても重要なのですね。

もうお分かりだと思います。

箍が外れるという時の箍(タガ)は桶を締める輪のことです。

「箍が外れた」となると、一気に溢れてしまうことを表すので、ガマンしていたことを開放した時の状態に当てはめたわけです。

逆に「箍を締める」という時は、少し油断していたり、気が緩んで緊張感がなくなっている時に、気合を入れて引き締める気持ちを表現する時に当てはめられます。

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「箍が外れた」の正しい使い方

箍が外れたみたいに遊びまわっているとか、箍を外して飲み明かしているなんて使いますが、これは共通していることがあります。

箍は桶を締めるのに重要なもので、箍がきちんと機能していれば溢れることも漏れることもないわけです。

なので、箍が外れるのは、それまできちんと自分をコントロールできていたのに、それができなくなった状態に使うのが正解です。

同じような意味として使われる言葉に、「ブレーキが効かない」とか「制御不能」などがありますが、これらの言葉だと、もともとは正常に機能していたのかわかりません。
もともとわがままで、自分の好き勝手に生きているような人の奔放なふるまいに対して「箍が外れている」というのは少し意味が違うでしょう。

急に抑えが効かなくなったような時に「箍が外れる」は使える言葉なのではないでしょうか。

まとめ

箍を外してみたい・・と思うのは、それだけ自分を締め付けるものがあり、日ごろからガマンしているからです。

大したガマンもしていないのに、「箍を外す」なんて言うと冷たい視線を向けられそうなので、気をつけたいと思います。

ガマンしている人はイイんですよ!
思い切り箍を外す時がないと、ストレスになるので、たまにはいいでしょう。