【我より古を作す】とはどんな意味?どんな場面で使うの?

ことわざ・慣用句

保守的な考え方をする人が多い日本人は、いつの時代も慣例とか慣習を大切にしようとします。

古くから伝わることを大切に思うのは悪いことじゃないですが、どうも保守的になり過ぎて、新しいことを嫌う傾向があるのはちょっと困ります。

その割に、新しい流行にはみんなが一斉に飛び付きますけどね。

我より古を作す(われよりいにしえをなす)ということわざの意味を知ると、保守的になり過ぎる考え方を変えるきっかけになると思います。

とてもいい言葉だと思ったので、意味をご紹介します。

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我より古を作すの意味

我より古を作すの意味は、

昔からの古いしきたりや習慣に縛られずに、自分で新たなルールを作ることで、それがいつしか習慣となって未来の人の前例となっていく

という意味です。

今の世の中に残っている習慣やしきたりの中には、いつその習慣が生まれたものかわからないくらい昔から伝わることがいくつもあります。

その中には良い習慣もあるでしょうが、無くなってもいいはずなのに無くならないものもありますよね。

例えば男女が平等に扱われるようになったのにもかかわらず、女性の立場が強くなることを邪魔するような悪い風習もまだ根強く残っています。

そう言えば、少し前のことですがこんなことがニュースで話題になりました。

ある地方自治体の女性議員が、乳児を連れて議会に来たことです。

それに反対した男性議員たちから追い出されようとする様子が世界中に発信されて、日本ではまだ女性差別がなくなっていないことが露呈されました。

ですが、もしもこのことがきっかけで女性議員が乳児を連れえ来ても問題にならなくなったら、この女性議員の行動こそ「我より古を作す」ことになるのではないでしょうか。

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こんな場面で使ってみる

【我より古を作す】という言葉がぴったりと当てはまるような場面は、普通に暮らしている一般人にはあまりないのですが、1つ思ったことは、学校の校則です。

校則には疑問に感じるものが沢山あります。

多分、全国の学校の校則を調べると、理解不能な校則が山ほどあるでしょう。
今の時代に合わない校則のことを、ブラック校則と呼んでいます。

校則こそ、その時代に合わせて変えていく必要があると思いますが、古いルールを変えることを怖がる日本人特有の気質が時代に沿っていない校則をそのまま残すことになっているのでしょう。

私は中学生の時に前髪を先生に切られたことがあります。
前髪の長さは眉毛よりも1cm上じゃなとダメだという校則があったからです。

でも、私は額がとても狭いので、眉毛よりも1cmも上だと、ものすごく妙な前髪になってしまいます。

おでこが狭いから前髪を伸ばして見せるのも抵抗があったので、眉毛ギリギリの長さにしていました。

それで前髪を切られるなんて、納得できないということで、全校生徒に呼び掛けて、頭髪の校則を変えるための署名運動を始めました。

前髪は目に入らない長さにすること。
これが新たな校則になったのです。

この校則は今も変わっていないそうです。

ということは、この出来事は我より古を作すといってもいいのではないかと思って少し胸を張りたくなりました。

まとめ

我より古を作すということわざは、古い習慣に縛られ過ぎている人にはぜひ知って欲しい言葉です。

私は歴史が大好きなので、古いことが悪いとは思いませんが、古い習慣も伝統も何でも最初の一歩があります。

その一歩を踏み出した人のことを考えると、新しいことを始めることも大切だと思えるのです。