「あの人は草分け的な存在なのよ」と言われるような人物になりたいと思ったことはありますか?
草分け的な存在と呼ばれるようになるにはどうすればいいのか・・という疑問には、この言葉の意味を理解する必要がありますよね。
その分野をはじめに切り開いた人のことを「あの人はこの分野の草分け的な存在だ」と言います。
草分け的存在というのは、「草分け」とハッキリ断言しない言い方でもあり、誇張する表現方法でもあります。
「草分け」という言葉だけでも、意味として通じるのか、また言葉の由来についても調べてみました。
「草分け」とは
「草分け」とは、
物事を始めに行うこと。
またははじめの行う人。
という意味です。
「草分け的存在」というのは、その分野を始めた人という意味ですが、「草分け」だけでも同じなのですね。
つまり、草分け的な存在になるためには、誰かがすでに始めていることを真似してもダメなのです。
そして、誰かの後を追い、努力の結果としてその人を追い抜いたとしても「草分け」や「草分け的な存在」にはなれないのですね。
「草分け」の由来とは
物事を始めの行うことや人のことを「草分け」というようになったのは、江戸時代からだと言われています。
その言葉の由来は、まさに草を分けるように土地を開くことからです。
江戸という町は、徳川家が領地とする前は、荒れ果てた荒野でした。
山もなく、広がる荒れた平野だったのです。
そんな荒れた土地を日本で一番の人口密集地にするまでには、草を分けて荒野を広げなければいけなかったのでしょう。
しかも、現代のように重機があるわけでもないので、人力が頼りでした。
だから開拓に尽力した人は、尊敬される存在になったのだと思います。
草を分けて開拓する様子から、物事を始めの行うことや人に対して江戸時代から「草分け」と表現するようになったのです。
「草分け」と同じ意味の言葉
「草分け」と同じように、物事を始めることを意味する言葉は他にもあります。
「先駆者」「創始者」「開拓者」「元祖」などです。
新しいものを作り出す意味の「生みの親」というのも、「草分け」と同じ意味として使われます。
どちらもゼロから始めた人のことを表す言葉として、日常的に使われていますね。
「草分け」と「第一人者」の違い
「草分け」と同じ意味だと勘違いして使われることがあるのが「第一人者」です。
「第一人者」は、その分野を一番はじめにした人だと勘違いされやすいのですね。
ですが「第一人者」の意味は、
その分野で一番優れている人、一番実力のある人。
という意味です。
その分野を始めた人じゃなくても、とても優れた実力を持っていて、その分野のトップだと認められた人物を表す言葉です。
人物に対して使う言葉なので、物事を最初に行うことの意味としても使う「草分け」とは違います。
ただ、どちらもその分野を代表する人を示す時にも使うので、通じる部分もあります。
また、その分野の実力者という意味として「大御所」と呼ぶこともあります。
大御所の意味についてはこちらで詳しく解説しています。
まとめ
「草分け」になるためには、他の人がまだ手を付けていないことを始める必要があるわけです。
すでに誰かが始めたことを真似たことでどんなに有名になっても、草分けにはなれないのですね。
何でもそろっている現代においては、草分け的な存在になるのは難しいのかも知れません。
誰も思いつかないようなことを思いつくようなひらめきが必要なのではないでしょうか。