【夜長ければ夢見る】とはどんな意味?なにを伝えている言葉なの?

ことばの意味

「夜長ければ夢見る」という言葉は、あまりに当たり前すぎて疑問に思うこともないでしょう。

ですが、こういう言い回しがあるということは、何か伝えようとする意味が込められているのかも知れません。

「夜長ければ夢見る」にはどのような意味があるのか、また何を伝えようとしているのか調べてみました。

どのような場面で使うのか、使い方などもご紹介します。

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「夜長ければ夢見る」の意味とは

「夜長ければ夢見る」とは、言葉の通りの意味として使うのも間違いではありません。

夜が長くなる季節、つまり日暮れ早くなり、夜が明けるのが遅くなる秋から冬にかけては、寝る時間が早くなります。

現在のように、夜でも明るい照明機器が普及しているわけじゃないので、夜が更ければ眠り、夜が明ければ目を覚ますという生活を当たり前に送っていました。

ですから、夜が長くなれば眠る時間が長くなりがちだったのです。

そうなると、睡眠の質が浅い時間が長くなるため、夢を見がちなのですね。

これが「夜長ければ夢見る」という言葉のもとになります。

ですが、そのままの意味だとすれば、あまりにも当たり前すぎますよね。

この言葉にはもう少し深い意味があるのです。

その意味とは、

物事があまり長引くと、おだやかなままでは済まなくなることが多い。

ということです。

「夜長ければ夢見る」は、睡眠時間が長くなるから夢を見やすいということですが、夢には良い夢もあればうなされるような悪い夢もあります。

この場合は悪い夢のことを指しているのです。

どんなことでも長すぎると、静かで穏やかな状態ではなくなるので、ほどほどにしなければいけないという教えが込められているのですね。

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良い夢と悪い夢

人間が眠っている間には、レム睡眠とノンレム睡眠という眠りの深さの波があることは知っている人も多いと思います。

浅い眠りがレム睡眠で、ぐっすりと熟睡している状態がノンレム睡眠と言われています。

この睡眠の2つの波が交互に繰り返されていて、夢を見るのは浅い眠りのレム睡眠の時です。

交互にやってくる睡眠の波ですが、睡眠時間が長くなると、目覚める前の浅い眠りの記憶が残るので、夢を見やすいと考えられるのです。

適度な睡眠時間で、ぐっすりと眠った時には夢を見ることは少ないので、睡眠時間が長ければぐっすり眠れるわけでもないのですよね。

しかし、良い夢と悪い夢の違いは睡眠時間とは関係ありません。

ただ、夢は良い夢よりも悪い夢の方が印象に残りやすいので、夢の記憶は悪い夢の方が多く感じるのです。

日頃、良い夢しか見ない人は、できるだけ長く眠って楽しい夢を見たいと思うかも知れませんね。

そういう人には伝わりにくいでしょうが、何ごとも長引き過ぎるのは良い結果を生まないというのは、納得できるのではないでしょうか。

関連記事【夢は五臓の煩い】ということわざにはどんな意味があるの?

「夜長ければ夢見る」の使い方

「夜長ければ夢見る」はどのような時に使えるのか、例文で見てみましょう。

こと子
こと子

どうしたの?
何だか疲れた顔しているけど。

うん、ちょっとね。

こと子
こと子

良かったら話を聞くけど。

ありがとう。
大したことじゃないの、ただ彼とケンカしただけ。

こと子
こと子

そうなんだ。
珍しいね。
ケンカの話なんて聞いたことなかったけど。

5年も付き合ってると色々あるのよ。
今までは気にならなかったことも、何だか目障りになってきたりしてね。

こと子
こと子

「夜長ければ夢見る」ってことなのか。
長く続くことで波風が立つこともあるんだね。

まあ、そろそろ考えないといけない時期なのかも。

このように、同じ状態が長く続けば、平穏でいられないことを表す言葉として使えます。

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まとめ

「夜長ければ夢見る」という言葉には、物事が長く続き過ぎると弊害もあるという意味が含まれていました。

たしかに、同じ状態を長く続けることばかりが良い結果を生むとは限りませんからね。

睡眠という人間には欠かせないことを使えば、誰にでもわかりやすいと考えられたのではないでしょうか。