誘拐と拉致の違いとは?同じ意味の言葉ではないとしたら使い分けは?

ことばの意味

物騒な事件のニュースは見たくないものですが、子供が小さいときは子供の連れ去りなどの事件を見ると心配でたまらなくなりますね。

ところで、子供はもちろんですが、人を連れ去ることを誘拐とか拉致と言います。

誘拐と拉致の違いって、何なのかわかりますか?

誘拐は身代金を要求することで、ただの連れ去りは拉致じゃないの?

はてな
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いやいや、そうじゃないでしょ。
子供を連れ去るのは誘拐で、大人を連れ去るのは拉致でしょ。

と、人によって誘拐と拉致の違いは認識が曖昧です。

そこで誘拐と拉致の違いについてまとめています。

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誘拐と拉致の違い

誘拐というのは、「誘う」という文字が入っているので、言葉巧みにだまして誘って連れ去ることだと思っている人が多いです。

大人であれば簡単に騙せないとしても、小さな子供は騙されてしまう恐れがあります。

なので誘拐は子供を連れ去る時に、拉致は大人を強引に連れ去ることとして区別するのは間違いとは言えません。

じつは言葉の意味としては、誘拐も拉致も人を連れ去ることなので、意味としては同じなのです。

では、どうやって使い分ければ良いのかわからないのですが、1つだけハッキリと違う点があります。

それは、誘拐は法律用語で、拉致は法律用語ではないという点です。

拉致した上に監禁すると、監禁罪となりますが、拉致監禁とつなげてしまうことがあるので、拉致も法律用語にあると勘違いされるのですが、拉致は法律用語にはありません。

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監禁と軟禁の違いは?

人を連れ去るだけが目的で誘拐や拉致をする人間はいないでしょうから、その後に何等かの要求があることがほとんどです。

例えば身代金として金銭を要求したり、何か無理な望みを叶えるために人の命と引き換えにしようと脅したりするなど、何か目的があるわけです。

時々あるのが、子供や未成年を誘拐して、外部には何の要求もせずに、ただ誘拐した人を自分の近くから逃げないように何年も監禁し続けた事件です。

何年間もの監禁生活の間には、一人で過ごして外出する機会もあるので、逃げようと思えば逃げられるのに逃げなかったケースがあるので、「それは監禁ではなく軟禁ではないのか?」などの議論が巻き起こります。

監禁は居場所を限定して自由に動き回ることもできず、もちろん外出することはできませんし、外部と連絡したり接触することも一切できないのが監禁です。

軟禁は行動できる範囲は制限されるけれども、ある程度自由な行動が許されます。
その代わり、外部との連絡や接触ができないなど、自由を制限されることが軟禁です。

誘拐されて何年も監禁されていた子供がなぜ逃げる機会があったのに逃げなかったのかという議論に関しては、色んなことを吹き込まれているうちに洗脳されて、逃げることを考えられなくなってしまうことがあるようです。

自分が逃げ出そうとすることで、大切な家族に害が及ぶのを恐れて逃げられない場合もあるようです。

このように、精神的な圧迫により自由を奪われることは、逃げられない空間に閉じ込められていなくても監禁にあたると考えることもあるそうです。

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まとめ

誘拐と拉致は意味としては違いはないのですが、法律用語かどうかの違いだけなので、方法で使い分けるわけではないのでおぼえておきましょう。