【粗相が御意に叶う】とはどんな意味があるの?どんな時に使うの?

ことわざ・慣用句

「粗相が御意に叶う」という言葉を知っていますか?

少し難しい言葉に聞こえますよね。

粗相(そそう)は、失敗や失態を意味する言葉ですから、何か失敗に対する忠告の意味があるのでしょうか。

聞き慣れない言葉ですが、「粗相が御意に叶う」の意味を理解すると、日常生活でも使える場面があると思います。

では、意味や使い方について見ていきましょう。

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「粗相が御意に叶う」の意味とは

「粗相が御意に叶う」とは、

目上の者から見ていると、目下の者が失敗したり、無作法なふるまいをする様子は、時にはほほえましく感じることがある。

という意味です。

つまり、年上の人が若い人を見ていると、ミスする様子もかわいく感じてしまい、思いがけず気に入られることがあるという意味なのです。

たとえば、会社の上司の立場から部下に対して、仕事のできる部下は頼もしく感じる反面、ミスの多いおっちょこちょいな部下は愛嬌を感じてしまうというような状態を表しています。

そういうことって、よくありますよね。

完璧な人間よりも、少しネジがゆるんでいるような人間の方が、目上の人から気に入られること。

それは目上の立場にいる人の人間性もありますが、ミスをしても何だか憎めないような愛嬌のある人が存在するからでしょうね。

また、「粗相も時の一興」という言葉もあります。

「粗相が御意に叶う」と同じような意味です。

人の失敗も、思わず笑ってしまうようなミスであれば、その場を和ませることがあります。

同じミスをしても、周りから笑ってもらえるのは、その人の人徳なのかも知れませんね。

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粗相とは

粗相とは、不注意なことや、軽率な失敗のことを意味する言葉です。

わかりやすく言ってしまえば、「そそっかしい」様子です。

「お客様がいらっしゃるから、粗相のないように」などと使われることもありますね。

御意とは

御意とは、目上の人の考えのことを意味する言葉です。

時代劇などで、殿様からの指示に従うというという意味で「御意に従う」などというセリフがあるので、耳にすることもありますね。

今の時代では、目上の人の考え方を「御意」ということはほとんどないのですが、使っても間違いではないのです。

また、「粗相が御意に叶う」のような目上から目下の者を気に入るという表現では、「御意に叶う」のほかにも「御意に入る」や「御意に召す」などがあります。

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「粗相が御意に叶う」の使い方

「粗相が御意に叶う」の使い方を例文で見てみましょう。

例文①

取引先との会食の席で、○○さんがミスの連発だったんだって

それはヤバいね

ところが、相手方の責任者が○○さんを随分と気に入ったらしい

あの人、年上から気に入られやすいよね

「粗相が御意に叶う」って○○さんのためにあるような言葉だね

羨ましいキャラクターだわ

 

例文②

部下
部下

部長、会議の間に何度も声を出して笑ってましたよね

上司
上司

ああ、すまんすまん

部下
部下

そんなに面白いことありましたか?

上司
上司

○○君がが緊張しながら一生懸命話しているから、微笑ましかったんだよ

部下
部下

随分と○○のことをお気に召したようで

上司
上司

粗相が御意に叶うってことだな
彼は人の心を和ませる力を持っているから、大物になるかもしれないぞ

まとめ

「粗相が御意に叶う」という言葉の意味を知ると、自分の周りにもそういうタイプの人がいるな・・と何人かの顔を思い浮かべます。

世の中には、年上の人から可愛がられやすい人がいるものです。

とても羨ましくなりますが、真似してもそうなれるわけじゃないのかも知れません。

その人が持っている魅力の一つなのではないでしょうか。

ただ、年上に気に入られるかどうかは別として、粗相してしまった時は、素直にあやまることは大切ですよね。