「あんなろくでなしとは付き合えない」とか「ろくでなしで使いモノにならない」など、「ろくでなし」と言われて喜ぶ人はいません。
褒め言葉じゃないことだけは、ほとんどの人がわかると思います。
では、「ろくでなし」とは具体的にどのような意味なのでしょう。
また、語源も疑問です。
「ろくでなし」という言葉の意味や使い方、語源について調べてみました。
どのような人に対して使える表現なのか、チェックしていきましょう。
「ろくでなし」の意味とは
「ろくでなし」とは、
まともではない人
役に立たない者
このような人を表す意味があります。
「ろくでもない」も同じです。
「ろくでなし」の語源とは
「ろくでなし」の語源を知るには、漢字に変換するとわかりやすいと思います。
「ろくでなし」の「ろく」は陸と書きます。
陸は水平を意味するので、「ろくでなし」とは水平ではないことを表しています。
つまり、水平であることが正しい様子と表すのが陸の文字なのです。
「ろくでもない」は、水平ではない=傾いていることを意味します。
これが人としての評価をする時に使われるようになり、「ろくでなし」という言葉が広まっていったわけです。
ちなみに、「ろくでなし」を「碌でなし」と書かれることがあります。
これは当て字なので、碌の文字の意味とは関係ありません。
「ろくでなし」の使い方
「ろくでなし」の使い方を例文で見てみましょう。
例文①
また彼氏の浮気されたの?
もう別れた方がいいと思うよ。
そう言われるのはわかってるけど、どうしようもないろくでなしでもまだ好きなのよ。
友達の彼氏のことをろくでなしとは言えないけど・・。
そこまでわかってるなら、もう何も言えないわ。
例文②
いや、参ったよ。
まともに仕事できる人間が周りにいないんだから。
ご立腹ですね。
よくもまあ、あんなろくでなしばかり集めたもんだな。
お怒りはごもっともですが、まだ新人です。
育てることも大切ではないでしょうか。
「ろくでなし」と「ひとでなし」の違い
「ろくでなし」と言われるのも嫌なものですが、さらに言われたくないのか「ひとでなし」ではないでしょうか。
「ろくでなし」は、きちんとしていない人とか役に立たない人という意味ですから、言い換えると「だらしない」とか「役立たず」など。
ですが「ひとでなし」の意味は、その程度ではありません。
「ひとでなし」は、血も涙もない非道な人間に対する言葉です。
情けもなく、冷酷な人に対して使いますから、「ろくでなし」よりもずっと言われたくない言葉なのです。
人の悲しみや心の痛みなどが理解できないような非情な人間には「ひとでなし」
きちんとした行いができない人や、役に立たない人に対しては「ろくでなし」
このように使い分けます。
「ひとでなし」に比べてしまうと「ろくでなし」が可愛らしく感じてしまいますね。
まとめ
「ろくでなし」の意味や語源について見てきました。
何気なく使っていた言葉も、語源を知ると使い方を考えるようになります。
周りの人たちから「ろくでなし」と言われるようなことのないように、きちんとした生き方をしたいと思いますね。