「夜食過ぎての牡丹餅」という言葉の意味を知っていますか?
言葉通りに理解すれば、夜遅い時間に牡丹餅を食べることです。
とくに深い意味もなさそうですよね。
まあ、身体のことを考えると、遅い時間に甘いお菓子を食べるのはできるだけ控えた方が良いので、健康面を意識した教訓のような意味があるのかと思ってしまいます。
ですが、ダイエットする人が教訓にするような意味ではないようですね。
「夜食過ぎての牡丹餅」の意味や、どのような時に使う言葉なのか調べてみましょう。
「夜食過ぎての牡丹餅」の意味とは
「夜食過ぎての牡丹餅」は、晩御飯を食べ終えて、お腹がいっぱいの状態の時に牡丹餅をもらう場面を想像してみると意味が理解しやすいと思います。
この言葉がいつの時代に生まれたのかハッキリわかりませんが、お砂糖が貴重だった時代には牡丹餅のような甘いお菓子は贅沢な食べ物だったはずです。
ですが、どんなに贅沢な食べ物でも、満腹の時に目の前に出されると胸やけしそうですよね。
嬉しさも半減、ありがたく思う気持ちも薄れるというものです。
つまり「夜食過ぎての牡丹餅」の意味は、
時機が過ぎて、価値がなくなってしまうこと。
なのです。
タイミングを逃して価値が下がるとか、値うちがなくなるという例えとして使う言葉なのですね。
「夜食過ぎての牡丹餅」の使い方
「夜食過ぎての牡丹餅」はどのような時に使うのか、例文を見ていきましょう。
例文①
母「新しいレインコート買っておいたよ。」
子「もう梅雨明けしたのに?」
母「でも雨は一年中降るじゃない。」
子「梅雨の間の通学に欲しかったんだけどな・・。」
母「全然嬉しくなさそうね。夜食過ぎての牡丹餅みたいに言わないでよ」
例文②
姑「とっても可愛い赤ちゃん用の靴を見つけて思わず買っちゃったわ」
嫁「ありがとうございます。さっそく履かせてみます」
姑「あら、小さかったかしら」
嫁「この子、成長が早いみたいで・・」
姑「サイズを確認しなかった私のミスよね。夜食過ぎての牡丹餅よ、まったく」
「夜食過ぎての牡丹餅」を連想すること
「夜食過ぎての牡丹餅」は、タイミングを外してしまったことで、値打ちが下がることを意味する言葉として伝わっています。
今の時代にはピンとこないかも知れませんが、牡丹餅をクリスマスケーキに置き換えてみると想像しやすいのではないでしょうか。
クリスマスケーキは、クリスマスイブかクリスマス当日に食べる目的で購入する人がほとんどです。
クリスマスの夜になっても売れ残っているクリスマスケーキは、半額に値下げして売りさばかれることもありますよね。
「夜食過ぎての牡丹餅」の牡丹餅は、食後の満腹状態だから嬉しくないだけなので、翌日まで保存すれば美味しく食べられます。
クリスマスケーキのほうが、タイミングを逸すると極端に価値が下がるような気がしますね。
他にも節分の日に売れ残る恵方巻などもそうです。
その日に食べないと意味がないものほど、「夜食過ぎての牡丹餅」が例える意味が理解しやすいのではないでしょうか。
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まとめ
「夜食過ぎての牡丹餅」のたとえは、甘いものは別腹の人にはわからないかも知れませんが、お腹いっぱいの時に何か食べ物をもらっても、ありがたいという気持ちは薄れますよね。
色んな場面に置き換えられる言葉ですが、結局はタイミングを逃さないことが大切だという教訓ではないでしょうか。