【空樽は音が高い】とはどのような意味の言葉?どのような時に使う?

ことわざ・慣用句

「空樽は音が高い」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

空の樽を叩くと高い音がするので、そのままの意味として聞いても良いのですが、「空樽は音が高い」には別の意味が隠れています。

どのような意味の言葉なのか、解説しましょう。

また、使い方の例や類義する言葉もあわせてご紹介しますので、気になった方はぜひ一緒にチェックしてください。

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「空樽は音が高い」の意味とは

空樽(あきだる)とは、中が空っぽ状態の樽のことです。

「空樽は音が高い」は、空樽をたたいた時の音から生まれた言葉です。

同じ素材で作り、同じ大きさの2つの樽があったと想像してください。

1つの樽には中に何かが入っています。

もう1つの樽は空っぽです。

2つの樽を交互に叩いてみると、空の樽の方が高い音がするはずです。

「空樽は音が高い」の意味は、樽を人に置き換えているのです。

つまり、

中身が空っぽ人間ほど、よくしゃべるものだ。

という意味があるのです。

中身が空っぽの人間とは、知識や足らないとか、考えが浅いということでしょう。

軽くて薄っぺらい・・つまり軽薄な人ということです。

そういう薄っぺらい人は、意味のない話を長々話すので、「空樽は音が高い」という言葉が生まれたのでしょう。

ただよくしゃべるだけじゃなく、意味のない退屈な話をダラダラとしゃべるという皮肉の意味が込められているわけです。

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「空樽は音が高い」の使い方

「空樽は音が高い」の使い方を例文で見てみましょう。

こと子
こと子

やっと解放されたね。

ほんとに疲れた~。

こと子
こと子

どうしてあの先輩の話はあんなに退屈なんだろう。

説明が下手だから、こっちが想像力を駆使しないと、まったく何が言いたいのはわかんないよね。

こと子
こと子

それなのにおしゃべりなんだから。

空樽は音が高いってことなのよ。
意味のない話でも、面白く話せる人もいるから。

こと子
こと子

あの先輩にはそういうスキルはないね。

そういう人ほど話したがるものなのよ。

このような会話の中に使えます。

「空樽は音が高い」なんて、周りの人から言われているかも知れない・・と思うと、ちょっと心配になってきますよね。

「空樽は音が高い」の類義語

「空樽は音が高い」のような皮肉を込めた言葉は数多くあります。

中身のない人、薄っぺらな人に対して使う類義語は「痩せた犬は吠える」や「浅瀬に仇波」があります。

「痩せた犬は吠える」は、強い犬は滅多に吠えないが、痩せて弱そうな犬ほどよく吠えることから。

「浅瀬に仇波」は、川の浅瀬では、波が立ちやすいことから。

「痩せた犬は吠える」も「浅瀬に仇波」も、中身のない人間に置き換えて皮肉を込めて使われます。

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「空樽は音が高い」の対義語

「空樽は音が高い」に対して、思慮深く、優れた人を表す言葉もあります。

有名なのは「能ある鷹は爪隠す」でしょう。

能力の高い人ほど、普段はその能力を見せびらかさずに、控えめにしているものです。

「深い川は静かに流れる」は「浅瀬に仇波」とは正反対です。

深い川は波も立てずに静かに流れているように見えます。

それは思慮深い人がペラペラとおしゃべりしない様子と重ねているのでしょう。

まとめ

「空樽は音が高い」は、頭が空っぽな人がペラペラとおしゃべるする様子を痛烈に批判する言葉ですね。

あまり使いたくない言葉ですが、言いたくなる場面はあると思います。

自分も空っぽの樽にならないようにしないといけませんね。

あなたの周りに「空樽は音が高い」と言いたくなる人はいますか?

もしその人の話に退屈したとしても、面と向かって言うのは控えた方が良いでしょう。

かなりキツい皮肉ですから・・。