門前の小僧習わぬ経を読むとはどんな意味を含んでいることわざなの?

ことわざ・慣用句

ことわざとは、皮肉めいた言葉で人を評価したりする手厳しいものもありますが、教訓になることや教えられることもあります。

教科書を見ながら勉強する機会が無かった時代に生まれたことわざなどは、生きる上で大切な教育の役割もあったのでしょうね。

ただ、ことわざの意味を正しく知らないまま使っていることも多いため、本来の教えの意味が間違って伝わることがあるのです。

門前の小僧習わぬ経を読むということわざの意味について掘り下げてみようと思います。

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門前の小僧習わぬ経を読むの意味

門前の小僧習わぬ経を読むには、2つの意味を含んでいると言われています。

まずことわざの意味としては、お寺の門前の小僧についてです。

お寺の中で修行している小僧さんではなく、門前の小僧とは、お寺の周辺に住んでいる子供のことです。

お寺の近くに住んでいる子供は、お寺から毎日聞こえてくるお経をいつも耳にしているので、とくにお経を習わなくても自然にお経を唱えることができるようになるというのが1つ目の意味です。

たしかに言葉というのは、とくに習わなくても自然に話せるようになるものです。

このことから、人は住んでいる環境によって、自分が求めていなくても自然に影響を受けるという意味でもあるわけです。

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子供は育つ環境が大切だという教え

門前の小僧習わぬ経を読むということわざから教えられるもう1つの意味は、子供というのは環境で影響を受けやすいので、環境を整えてあげることが大切ということでしょう。

例えば、日本では今まで中学生になると義務教育で英語を勉強し始めます。

高校でも勉強するのに、英語を話せる人がとても少ないのです。

もっと小さな年齢の頃から英語教育を始めるべきでは?ということで、小学校から英語教育が本格化するようですが、勉強しなくても英語が日常的に耳に入る環境で育てば自然に話せるようになります。

日本語は親や家族とのかかわりの中で自然に身についていくように、赤ちゃんの頃から英語を耳に入れるようにしている家庭も増えているようです。

門前の小僧習わぬ経を読むということわざからは子供を育てる親への教えなのかも知れません。

逆の発想の意味

門前の小僧習わぬ経を読むというのは、「お経」というありがたい経典の文言を自然に読めるようになるのでいい意味だと思います。

しかし住んでいるところがお寺の門前ではなく、子供には聞かせたくない文言や音が常に耳に入る環境であれば、子供はその影響を受けてしまうという捉え方もできるわけです。

汚い言葉が飛び交うような環境で育てば、自然に汚い言葉使いをする子供になるし、乱暴なことが当たり前に行われる環境で育てば、乱暴なことを平然とする子供になってしまいます。

やはり子供は環境が大切ですね。

まとめ

門前の小僧習わぬ経を読むということわざにはとても深い意味があるのですね。

子供はスポンジのように吸収するので、悪いものを吸収させないように大人が気を配らないといけません。
子供は親の背中を見て育つなんて言いますし、大人のしていることを子供たちはよく見ているのですよ。

自分の行いが子供に見せられないようなことなら、改めるようにしたいと思います。