勝負に負けて悔しい思いをした相手に、また勝負を挑んで勝った時に使う言葉として、どちらが正しいのかわかるでしょうか。
雪辱を果たすと雪辱を晴らす・・・え~~~っと。
あらためて聞かれると自信ない
たぶん、雪辱を晴らすじゃない?
さて、どちらが正しいでしょうか。
雪辱とは?
雪辱を果たすなのか、雪辱を晴らすなのか、どちらが正しいのか知るためには、雪辱という言葉の意味を理解する必要があります。
雪辱というのは、過去に恥をかかされたり、悔しい思いをさせられた相手に対して仕返しをするという意味なんです。
ということは、雪辱という言葉だけですでに意味として成り立っているわけですね。
雪辱は果たすものであって、晴らすものではないのです。
雪辱を晴らすを使う人の割合
雪辱を果たす以外には、雪辱を遂げるというのも正しいのですが、雪辱を晴らすは間違いです。
それなのに、今は「雪辱を晴らす」と使っている人の割合が高くなっているのです。
多くの人がそれが正しいと思って使い続けると、その言葉が誤用でも間違いではなくなるものなので、雪辱を晴らすもすでに定着してしまったのですね。
そもそも、なぜ雪辱を晴らすという間違った使い方が定着してしまったのでしょう。
説としては、果たすと晴らすが似た音だから・・というのが有力です。
もう1つは、雪辱を果たしたことで気持ちが晴れるという表現が混ざってしまったという説です。
どちらもそれらしい説ではありますが、雪辱は果たすもの、もしくは遂げるものであって、晴らすのは本来の意味としては間違いなので、おぼえておきましょう。
雪辱を果たすの使い方
雪辱を果たすとは、勝ち負けの結果が出るスポーツ競技の場面で使うことが多いですね。
以前の勝負で負けた相手に勝った時に使う言葉として認識されていると思います。
恥ずかしい思いをさせられたとか、悔しい気持ちにさせらえた相手がいないと使えない言葉なので、日常生活でも使う場面はあると思います。
例えば恋愛の場面です。
ひどい失恋をした相手に対して、キレイになって見返してやる!という決意で自分磨きをして相手から告白させたとか。
失恋した相手よりも何倍も素敵な人を射止めて「逃がした魚は大きかった」と思わせるとか。
雪辱を果たすという表現は、ちょっと大げさに聞こえてしまいそうなので、スポーツや勝負事以外には使いにくいと感じている人もいるようですが、普段も使える言葉として正しく理解しておきたいですね。
まとめ
雪辱は晴らすものではなく果たすものでした。
たぶん、雪辱を晴らした!と聞いても違和感を持たない人が多いのでしょう。
どちらが正しいのか知った以上は、間違った使い方はしない方が良いでしょうね。