【海千山千】とはどんな意味?【百戦錬磨】とはどう違うの?

ことばの意味

海千山千という四字熟語は、経験が豊富な人に対して使っている人が多いのではないでしょうか。

経験豊富な人に対して、百戦錬磨もあります。

海千山千と百戦錬磨は同じ意味と思い込んでいる人も少なくないようですが、そうではないとか?

海千山千と百戦錬磨のそれぞれの意味について調べてみました。

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海千山千とは

海千山千は、経験豊富な人のことを指しているのは間違いありません。

しかし、ただ経験豊富なだけではないのです。

色々な経験をしたので、物事の裏も見ています。
汚いことも、ズルいことも知り尽くしているので、海千山千とはずる賢くて抜け目なく、したたかな人のことを表しているのです。

しかしなぜそのような人のことを海千山千というのか、その由来はずる賢いとか、したたかさとは違うものでした。

中国の言い伝えでは、海に千年、山に千年生きてきた蛇はやがて龍になったという伝説が由来になっています。

蛇も海で千年生き抜き、山で千年生き抜けば、誰も勝てないような龍になるという言い伝えです。

色んな経験をして鍛えられると、少々のことでは落ち込みませんし、うまく切り抜ける術も身に着けることができるので、海千山千という四字熟語が使われるのですね。

やはり最初は悪い意味ではなかった気がしますが、経験豊富な人はずる賢さも備えていくのでしょう。

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百戦錬磨とは

百戦錬磨とは、経験が豊富なことを指しているので、海千山千と似ています。

ですが、まったく同じではありません。

海千山千は、経験する間に身に着けたしたたかさを使うずる賢さがあることを指していますが、百戦錬磨はそれだけ経験をした強者のことで頼り甲斐のある存在のことを示しています。

それだけではなく、百戦錬磨にはもう少し深い意味があります。

人が鍛えられるのは、実際の戦いの場であることを示しているのです。

どんなに想像して準備万端にしていても、実際に戦った経験に勝るものはありません。

百回の戦いを繰り返す間に、鍛えられてどんどん強者になっていくことを百戦錬磨というのです。

海千山千の使い方

海千山千を経験豊富な人に対する誉め言葉だと思って使ってしまうと、ほんとの意味を知っている人が聞くと、失礼なことになるかも知れません。

海千山千には、ずる賢さ、悪知恵を働かせて切り抜けるという意味が含まれていることを忘れないようにしましょう。

同じ経験豊富なことを示すのなら、百戦錬磨の強者と言った方が良いのではないでしょうか。

まとめ

海千山千の意味をはっきり知らないまま、何となく使っている人が多く、誤用の多い四字熟語なので気をつけたいですね。