【物は言い残せ菜は食い残せ】とはどんな意味?どう使うの?

ことわざ・慣用句

「物は言い残せ菜は食い残せ」という言葉を聞いたこと上がりますか?

この言葉は、日本人の私たちの文化には合わない部分もあるので、もしかしたら他の国の言葉が伝わってきたのかも知れません。

しかし、意味を知ると納得する部分もあるので、「物は言い残せ菜は食い残せ」の意味や使い方を解説します。

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「物は言い残せ菜は食い残せ」の意味とは

「物は言い残せ菜は食い残せ」とは、

言葉は控えめな方が良いし、食事は少し残すくらいが品が良い。

という意味です。

言葉が控えめな方が良いのはわかりますよね。

口は禍(わざわい)のもとと言うように、言葉は慎んだ方が問題は起こりにくいものです。

思っていることをすっかり言葉にしてしまえば、誰かを傷つけたり怒らせたりすることもあるでしょう。

だから「物は言い残せ」はわかります。

ですが後半の「菜は食い残せ」に関しては、ちょっと納得できないのです。

日本人は出された食事を食べ残すのは、マナーとして良いとは教わりませんよね。

きちんと残さずに感謝をして食べることが良いと言われて育ってきたはずです。

ですから、出された料理をすっかり平らげるよりも、少し残す方が品が良いというマナーは少し違和感があります。

とても食べきれないほどの量の食事を無理して食べるのは、見ていて良い気分にはならないのはわかります。

ですが、あえて少し残す方が上品なのでしょうか。

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食べ残すマナーについて

「物は言い残せ菜は食い残せ」という言葉について、納得できない部分があるのは、食べる物を残すのは良くないと大人たちから教わってきた人が多いからですよね。

しかし、聞いたことがある人もいるでしょうが、中国では少し違うのです。

中国では、お客様をもてなす時には、食べきれないほどの量を出して歓迎します。

そして招かれたお客の方は、全て食べきるのではなく、少し食べ残すのがマナーなのです。

食べきれないほどの量でもてなすのは、歓迎の気持ちを表すので、お客側がもしも食べきれると思っても、残すのが礼儀なのですね。

そう考えると、「物は言い残せ菜は食い残せ」という言葉は、中国の文化が由来になっている可能性があります。

ただし、日本でも高貴な方たちは食事を食べ残す方が品が良いとされていた時代があったという説もあります。

いずれにしても、日本の文化は中国や朝鮮から伝わったことを参考にして独自に発展させたものが多いので、食事のマナーも影響を受けていたのかも知れません。

しかし、日本は国土も狭いので、食べ物の自給率は昔から高くはなかったと考えられます。

食べ物を粗末にすることは、良いことではないというのが庶民の常識になっていったはずです。

そう考えると「物は言い残せ菜は食い残せ」という言葉は、使いにくいと感じてしまうのではないでしょうか。

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「物は言い残せ菜は食い残せ」の使い方

「物は言い残せ菜は食い残せ」の使い方を例文で見てみましょう。

 

いつも誰にでもハッキリ意見するのは良いことだと思うけど、少しは控えた方がよい時もあるんじゃないかな。

え?そうかな。

「物は言い残せ菜は食い残せ」って言うように、心にあることを全て口に出すよりも少し控えめにした方が好印象だと思うよ。

そんなもんかな。

正直なのはいいけど、少し控えてみると周りの人の態度も変わるんじゃないかな。

 

アドバイスありがとう。

心がけてみるね。

 

 

このような感じで使ってみると、伝わりやすいのではないでしょうか。

 

フードロス問題が深刻

出された料理は少し食べ残すのが礼儀と言われる中国では、フードロス問題がとても深刻になっているようです。

人口が多いので、食糧も大量に消費するのですから、食べ物を大切にしなければ勿体ないと思います。

最近では、世界的にもフードロス問題が注目されるので、中国でも食べ残しマナーの見直しをしようという声も出始めているようです。

食べ物を粗末にしてはいけないから、出されたものを無理しても食べようとすることもある日本ですら、フードロス問題は深刻です。

これは、まだ食べられるのに賞味期限が切れたりすると廃棄される大量の食品があるからなので、食べ残しだけが原因ではないのでしょうが、昔ほど「残さず食べよう」と言われなくなったような気もしますね。

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まとめ

「物は言い残せ菜は食い残せ」という言葉の意味から、中国の食べ残し文化やフードロス問題まで考えることになってしまいました。

出された食事を残すのは、生産者にも失礼ですし、調理してくれた人にも失礼だと考えるのは、良い教えだと思います。
「物は言い残せ菜は食い残せ」の意味は、言葉は控えめの方が良いし、食事も食べ残すほどの量ではなく控えめな方が健康にも良いという解釈にすれば違和感もなくなるのではないでしょうか。

個人の意見ですけどね。