いい加減なことや、無責任で軽薄な人に対して「ちゃらんぽらんだな」なんて言いますよね。
言いますよね・・と当たり前のことのようですが、「ちゃらんぽらん」というのは方言だったのです。
方言だなんて知らなかった・・という人も多いのではないでしょうか。
今回は「ちゃらんぽらん」という言葉について解説します。
「ちゃらんぽらん」とはどこの方言?
「ちゃらんぽらん」は、もともとは京都や大阪など関西方面で使われていました。
今ではもっと広い範囲で使うようになっていますから、方言と認識されていないと思います。
関東出身の人に聞いても、東海地方の人でも、「ちゃらんぽらん」という言葉は意味も理解されていました。
無責任な人、いい加減なこと、軽薄なこととして使われています。
言葉として生まれたのが大阪や京都だったのかも知れませんが、今では方言という感じではなくなっているのではないでしょうか。
「ちゃらんぽらん」の語源
「ちゃらんぽらん」という言葉の語源を調べると、「ちゃら」と「ほら」の2つの言葉を合わせたという説が見つかりました。
「ちゃら」とは、江戸時代に作られた偽金のことを「ちゃら金」と呼んだことから「ちゃら」はでたらめなことや嘘という意味の言葉に当てられるようになったようです。
なぜ偽金のことを「ちゃら金」と呼んだのかという理由は、ニセモノなので使っている金属の素材が悪いため、本物のお金とは違って「チャラチャラ」と軽い音がしたからだと言われています。
「ほら」は「嘘つき」のことを「ホラ吹き」と呼ぶのと同じく「嘘」のことです。
「ホラ吹き」の語源はホラ貝です。
ホラ貝は、山伏が山に入る時に吹いていたものです。
大きな音を鳴らして、山の中の獣から身を守ったと言われています。
大きな音を鳴らすことから、事実よりも大げさなことを言う虚言のことを「ホラを吹く」と表現するようになり、それが「嘘つき」を「ホラ吹き」というようになった由来だと言われています。
「チャラい」との関係は?
「ちゃらんぽらん」と関係があるのではないかと思われる言葉があります。
「チャラチャラしている」という意味の「チャラい」です。
チャラい男の人のことを「チャラ男」なんて言いますよね。
「チャラい」とは、いかにも軽くて軽薄そうな遊び人風の人のことを表しています。
信用できない人とか、お調子者でノリが軽いというイメージを「チャラい」という短い言葉で表しているのです。
「ちゃらんぽらん」と「チャラい」という表現は、「チャラチャラ」という共通点があります。
偽金が「ちゃらちゃら」という音をさせたことが「ちゃらんぽらん」の語源だとすれば、「チャラい」という言葉のルーツはそこにあるのではないかと思います。
まとめ
「ちゃらんぽらん」が方言だったとは思わなかったのですが、関西から遠く離れた土地では、もしかしたら使われていないのかも?という疑問も湧いてしまいます。
方言はとても狭い地域でしか使われない言葉も多いのに、かなり広い範囲で使われて、いつしか方言ではなくなっていく言葉もあるのでしょう。