【終日】と【全日】の違いとは?正しい使い分け方のポイント!

ことばの雑学

「終日って全日とどう違うの?」という疑問を持ったことはあるでしょうか。

「終日」も「全日」も意味としては同じだと思われて、正しく使い分けることができている割合はどの程度なのか疑問です。

そう言われると、意識して使い分けていないことに気が付きます。

「新日と全日の違いなら教えてあげるよ」とプロレス好きの友達は口を挟みますが、放っておきましょう。

今回は「終日」と「全日」の違いについて解説します。

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「終日」とは

「終日」のもともとの意味は、夜が明けてから太陽が沈むまでのことでした。

今のように夜間も照明を使って昼間と同じように行動できるわけではなかった時代に生まれた言葉です。

「明るくなってから暗くなるまでの間」のことを「終日」と言っていたのです。

しかし、今では「終日」は24時間の意味として使うことが多くなりました。

または、お店などでは「営業時間=終日」として使うこともあります。

「本日は終日特売セール実施」などと表記されることもありますね。

とくに○○時~○○時までという決まりがあるわけじゃないので、「その日はずっと」という意味で使われる言葉になっています。

「全日」とは

「全日」とは、1日中という意味でも間違いではありません。

ただ「終日」とは違い「期間中の全ての日」という意味として使われています。

「夏休み期間は全日ラジオ体操をします」
「ゴールデンウィーク中は全日オープンします」

このような使い方をします。

「終日」と「全日」の使い分け方

「終日」と「全日」の使い分け方のポイントは、1日だけなのか、それとも1日だけではないのかという点です。

どちらを使えばいいの?と迷った時は、その日だけなのか、それとも期間中なのかで使い分けるといいでしょう。

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「半日」とは

「全日」と「終日」に続いて「半日」についての疑問も考えてみました。

「半日」とは、文字通り1日の半分の時間を指しています。

24時間の半分なので、約12時間のことですね。

しかし、今は12時間を半日という意味で使うことは少なくなっています。

1日8時間労働の仕事を半日休みにすれば4時間ほどになります。

しかし「半日仕事になった」とか「半日かかった」という使い方をする時には、約12時間ほどの長い時間をかけたという意味になります。

「半日」の定義があやふやなので難しいですね。

1日の半分を指す「半日」もあれば、決まっている業務時間の半分という意味の「半日」もあるわけです。

前後の意味を考えればわかることなのですが、時間の目安が曖昧になってしまうのがややこしさを増す原因ではないでしょうか。

まとめ

「終日」と「全日」は、意味が共通するので違いがわかりにくく、使い分ける時に迷うのだと思います。

同じ意味を重ねずに、1日は「終日」を期間中を「全日」とおぼえておくと迷わないのではないでしょうか。