【見つめる鍋は煮立たない】とはどんな意味のことわざなの?

ことわざ・慣用句

「見つめる鍋は煮立たない」ということわざを聞いたことがありますか?

このことわざは、日本のことわざではなく、海外のことわざが日本に伝わってきたものの1つです。

ことわざは文化や風習が違うと、意味を聞いても理解できないものもあります。

ですが、違う国で育った人でも「なるほど」と納得できることもあるのですよ。

今回は「見つめる鍋は煮立たない」について解説します。

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「見つめる鍋は煮立たない」の意味とは

「見つめる鍋は煮立たない」とは、時間の経過の感じ方を表す意味があります。

それは、鍋に水を入れてお湯を沸かす様子を思い浮かべてみると、とてもわかりやすいと思います。

鍋に水を入れてお湯を沸かそうとして待っている時には、沸騰するまでの時間がやたらと長く感じます。

ですが、鍋を火にかけてお湯を沸かす間に他のことをしていると、あっという間に沸くように感じます。

同じ時間なのに、そこでじっと待っているだけでは長く感じてしまうという意味があるのです。

英語のことわざでは、A watched pot never boils.
(鍋を見つめていると煮立たない)

「見つめる鍋は煮立たない」に対義する言葉

「見つめる鍋は煮立たない」とは反対に、時間が経つのが早く感じるという意味の言葉もあります。

「待たぬ月日は経ちやすい」です。

じっと時が過ぎるのを待っている人とは違い、時間を惜しむように過ごしている人には早く時間が経過するように感じるという意味です。

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月日の流れるはやさの変化

時間の経過の感じ方を表す言葉には、「光陰矢の如し」がよく使われます。

この言葉は、まるで月日が流れるのは矢のようにはやく感じるという意味です。

この言葉は年齢を重ねると、どんどん強く実感するようになります。

大人になり、年齢を重ねれば一年があっという間に過ぎるように感じます。

お正月が終わったと思ったら、すぐに桜の季節になり、夏が終わり秋風が吹けば、「もう今年もあと数か月」と驚きます。

なぜ年齢を重ねると、一年があっという間に過ぎるような感じがするのか・・と誰しも思ったことがあるでしょう。

「歳をとりたくないという気持ちがあるから、はやく感じるのでは」という説もあります。

それもあるかも知れません。

ですが、どうやら人間というのは、初めの経験をしている時にはゆっくり時間が流れるように感じるのです。

大人になれば、季節の移り変わりとともに、同じことを何度も繰り返すので、「これも経験済み」と処理されていくので、一年の記憶も薄く、それが時間の経過をはやく感じさせるのです。

ゆっくりと時間が過ぎるように感じたければ、何もしないでジーっとしている方が良いのかも知れませんね。

まとめ

「見つめる鍋は煮立たない」ということわざは、何もしないでじっと待つだけでは時間が長く感じるという意味でした。

現実には、お湯を沸かす間にその場を離れると危険ですけど、じっと待つだけよりも、同時進行した方が効率も良いですよね。