【あんこうの待ち食い】ということわざにはどんな意味があるの?

ことわざ・慣用句

あんこうというのは、あんこう鍋やあん肝などにして食べる魚のことです。

深海魚で、見た目が少しグロテスクなのが特徴です。

見た目のグロテスクさからは想像できない美味しさで、冬の味覚として楽しみにしている方も多いでしょう。

「あんこうの待ち食い」ということわざは、あんこうの特徴から生まれたことわざですが、どんな意味があるのでしょうか。

「あんこうの待ち食い」の意味や使い方について詳しく解説します。

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「あんこうの待ち食い」の意味

「あんこうの待ち食い」とは、あんこうの生態から生まれたことわざです。

その意味は、

努力もせずに利益を得ようとすること

です。

なぜそれが「あんこうの待ち食い」というのか、それはあんこうの生態が理由です。

あんこうは、自分から獲物を探して激しく泳ぎ回ったりしません。

獲物の小魚が近寄ってくるのを静かに待って、近くに来たところを大きな口を開いて一気に食べるのです。

この様子から、獲物をとるために動き回ったりしないで得をすることを示すことわざになったのでしょう。

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「あんこうの待ち食い」はどんな場面で使うのか

「あんこうの待ち食い」は、要領の良い人に対して使うことわざです。

要領の良い人は、大した努力もせずに欲しいものを手に入れることができます。

要領の悪い人は、要領の良い人の何倍もの努力をして、やっと欲しいものを手に入れます。

要領の良い人がうらやましくなりますよね。

ですが、あまりにも要領が良いと、周りからは羨望だけじゃなく妬みも生みます。

そういう妬みから、要領の良い人に対して、少し皮肉を言いたくなったり、からかったりするのに使われるのが「あんこうの待ち食い」ということわざなのです。

「あんこうの待ち食い」の使い方例文

「あんこうの待ち食い」の使い方を例文を使ってご紹介します。

こと子
こと子

「Aさんって、いつも取引先に訪問する前の手土産は後輩にまかせっきりなのよ。」

「そうみたいだね、B子も愚痴ってた。先方のことを知っているのはAさんだから好みとか教えてくれないと選べないって」

こと子
こと子

「そうそう。しかもさ、その手土産の評判が良かった時だけ自分が選んだことにしちゃうのよ。」

「人前で話すのが上手いから、プレゼンの成功も自分だけの力みたいに言うしね。準備した同僚たちのこと忘れてるみたい。」

こと子
こと子

「Aさんみたいな人のこと、なんていうか知ってる?」

「なんていうの?」

こと子
こと子

「あんこうの待ち食い」

「え~、なにそれ」

こと子
こと子

「あんこうって自分から動かずに近くに来た小魚をデカい口で食べるからだって。」

「へえ。面白いね。じゃあ、忘年会はあんこう鍋にしようか(笑)」

こんな感じで使います。
職場などでは、使えそうな人がきっとどこにでもいるのではないでしょうか。

まとめ

あんこうは、見た目のわりに美味しいというギャップがあるのですが、まさか要領の良い人のことを表すことわざに使われているとは思ってもいなかったので驚きです。

すぐにでも使えそうなことわざですよね。