茶番劇を見せられるのはバカにされていると思うのは間違いだった?

ことばの意味

茶番劇という言葉がありますよね。

茶番というのは、芝居小屋などでお茶を汲む係する下働き的な人のことだったようです。

その茶番と茶番劇にはどんな意味があるのか調べてみました。

茶番劇は人をバカにするような意味として使っている人も多いですが、もともとはそうでもないようです。

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茶番劇とは

茶番劇というのをどんな意味として使っていますか?

例えば、テレビで国会中継などを見ている時に思わず「茶番劇だな」なんて口にしてしまうことがあります。

最近も財務省で起こった公文書の改ざんやねつ造などの問題で証人喚問の質疑の際に、元テレビアナウンサーの女性議員とのやり取りに対して多くの人が「茶番劇だ」という感想を持っていたようです。

「念のためもう一度お聞きしますが、総理からの指示はありませんでしたね?」

「はい、ございません。」

「それでは、総理夫人からの指示もありませんでしたね?」

「はい、ございません。」

と、まるで答えがわかっているようなやり取りで、見ている側は鼻で笑ってしまいました。

こういうのを茶番劇として使っているのですが、もともとは子供だましのようなやり取りで人をバカにするような状況を見せることではなかったようです。

そもそも茶番とは、歌舞伎などを興行する芝居小屋でお茶を出す役割をする下働きの役者見習いのことを言います。

看板に名前が出るような役者ではなく、裏方やその他大勢の小さな役を与えられることが時々あるくらいの下級役者が茶番をしていました。

この茶番が幕が上がる前や幕間に短い余興をする当番があり、これが茶番劇として広まったと言われています。

今でも寄席などでは前座が出たり、前説という場を盛り上げる人がいますが、茶番劇もそれに通じるものです。

この茶番劇では滑稽な内容が多く、短い時間でオチをつけることから、見ていて滑稽な様子や落ちが見え透いているようなことを茶番劇というようになったのです。

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売名行為のための茶番劇

茶番が即興で滑稽なことをするようになったのは、客に見せるためではなく、上級役者を喜ばせるためにやり始めたことだったようです。

楽屋でお茶を出すついでに、その場にあるものを使って笑わせて緊張や疲れを癒やしてもらおうとしたことが始まりだったようです。

そのうちそれが評判になると、客前でやってみることになって面白がられれば、人気も出てくるというわけです。

だから現在では見え透いたお世辞を言って上司に気に入られようとする様子を見て「茶番劇だな」なんて言ったりします。

売名行為としての茶番劇は、由来に通じることがあると思います。

まとめ

大人の正解には、呆れて笑うこともできないくらいの見え透いた茶番劇を目にすることがよくあります。

茶番劇を見せられるのはあまり嬉しくないですが、自分が茶番劇を演じることにないようにしたいという思いは強まりました。