奥さんの尻に敷かれている既婚男性のことを、恐妻家と呼びますよね。
まあ、表向きには亭主関白のように見せかけても、本当は妻が家の中を牛耳っているなんてこともありますが。
恐妻家の人が自分の奥さんのことを鬼嫁と言うのは、テレビなどの影響だと思います。
「山の神」は鬼嫁という表現が生まれるずっと前から使われていますが、なぜ「山の神」と呼ぶのでしょう。
その由来についてまとめてみました。
山の神の意味は
「山の神」とは妻の別の呼び方です。
なぜ妻のことを山の神と呼ぶようになったのか、その由来は後程ご説明しますが、現在は妻に対する皮肉を込めた呼び方として使われています。
使い方の一例としては、

「今日終わったら一杯どお?」

「行きたいけどなぁ、うちの山の神がうるさいからやめとく」
こんな感じで使います。
山の神の由来とは
なぜ妻のことを山の神と言う呼ぶようになったのか、その由来は山を守る神様への信仰です。
日本は、山や川などの自然に神様が宿ると信じられてきました。
その山の神は、女の神様が多かったのです。
女の神様は嫉妬深いので、女性が山に入ることを嫌がったため、女の山の神様がいる山は女人禁制が多かったほどです。
夫が妻のことを山の神と呼ぶようになったのは、山を守る神と家を守る神を重ねたことが始まりだったと言われます。
ですが、それなら皮肉の意味ではありませんよね。
山の神が妻に対する皮肉となったのは、女の神様の嫉妬深さから、妻の嫉妬深さを重ねたのです。
さらに、山の神様を怒らせると、大きな災害が起きたりすると恐れられていたことから、妻を怒らせると大変だという意味に通じていくわけです。
山の神と似ている言葉
山の神は妻の異名ですが、本来は山の守り神のことです。
また、日本のお正月の風物詩でもある箱根駅伝では、きつい登りの第5区に早いペースで走った選手のことを山の神と呼びます。
自分の妻のことを「うちの山の神が」という人も少なくなっているので、あまりピンとこないかも知れませんね。
最近では鬼嫁が広く浸透していますが、妻の方が力を持っている家庭のことを「かかあ天下」と言います。
その家庭の力関係がよくわかる表現として、今でもよく耳にします。
山の神よりも意味がわかりやすいので、年代を問わず使われているようです。
まとめ
恐妻家の男性が、奥さんのことを表現するのに鬼嫁はあまりにも直球すぎますね。
山の神の方が直球じゃないのでスマートな印象があります。
家を守る女神という意味でもあるのですから。
恐妻家の男性陣は、参考にしてくださいね。