「元の妻に仲人なし」ということわざを知っていますか?
「元の女房に仲人なし」と言うこともあるそうです。
いずれにしても、元の妻ということは、一度は別れた妻に関することなのはわかりますよね。
どのような意味なのか、どのような使い方をするのか詳しくご紹介しましょう。
「元の妻に仲人なし」とは
「元の妻に仲人なし」は、
元の妻と復縁する場合は、わざわざ改めて仲人を間に立てる必要はない。
という意味です。
つまり、一度は別れた夫婦が復縁する場合は、仲人が必要な結納や結婚式のような儀式は必要ないということを伝えているわけです。
周りもお祝いの宴席をしたり、祝儀をする必要もないのです。
今の時代には、仲人が男女の出会いの機会を作ることもほとんどなくなっています。
仲人の役割も昔とは違うので、このことわざを聞いてもあまりピンとこないかも知れません。
ですが、復縁した夫婦が改めて結納の儀式をしたり、結婚式をするケースはほとんどないと思います。
それは今も昔も共通しているのではないでしょうか。
仲人ってどんなことをする人?
仲人というのは文字通り、人と人の間に立ち、仲を取りもつ人のことです。
結婚に限定しているわけじゃないのですが、男女を引き合わせる役割のことを仲人というイメージが定着しています。
江戸時代には、仲人は結婚相手を探し、見合いをさせ、婚約から結婚式まで面倒を見るようになります。
男女の出会いが今のように自由ではなかった時代には、縁談は仲人が取りまとめるものだったのです。
昭和になっても仲人を立てて結婚する夫婦は多かったのですが、現在は結婚式の儀式だけ立ち会う媒酌人としてお願いするケースが増えてきました。
さらに、最近は媒酌人も立てない結婚式も増えています。
そういう時代になると「元の妻に仲人なし」ということわざの意味が理解しにくくなるでしょうね。
ですが、仲人は結婚するまで世話をすればそれで終了というわけではありません。
仲人は結婚した後の夫婦間のトラブルの仲裁に入ることもあったのです。
夫婦喧嘩の仲裁に入り、どうしても上手くいかない場合はできるだけもめずに別れられるように面倒を見るのも仲人の役割でした。
そこまで世話をかけてしまったのですから、復縁する時にまで世話をかけないためにも、「元の妻に仲人なし」で儀式はしないのが常識なのでしょう。
自由に恋愛できる時代になると、仲人の出番もどんどん少なくなっていったのですね。
「元の妻に仲人なし」の使い方
「元の妻に仲人なし」の使い方を例文で見てみましょう。
ねえ、部長が結婚指輪してるんだけど!!
気がついちゃったんだね(笑)
部長は独身貴族を通すと思ってたからビックリ!
そっか、あなたは異動になって本社に来たから知らないんだ。
部長はバツイチなんだよ。
そうだったのか・・。
でも、バツイチだったとしてもめでたく再婚したんだからお祝いした方がいいんじゃないのかな。
あのね、部長の再婚相手って別れた元妻なのよ。
へ?元のさやに収まったってことなの?
そういうこと。
元の妻に仲人なしってことわざがあるように、別れた夫婦がよりを戻す場合は儀式的なことはしないから、お祝いとかしなくてもいいのよ。
なるほど。
そういうことだったのね。
このような場面で使えます。
まとめ
「元の妻に仲人なし」は、離婚する夫婦が増えている今の世の中でも使う機会はあると思います。
仲人を結婚に関する儀式全てと置き換えているので、仲人を立てる立てないに限定しているわけではありません。
別れた夫婦が復縁する人が身近にいれば、使ってみてはいかがでしょう。