「要らぬ物も三年たてば用に立つ」ということわざを知っていますか?
このことわざは、不要なものと必要なものを見分ける時に使えるようですが、どんな意味なのでしょう。
最近は断捨離ブームがすっかり定着していますが、このことわざは断捨離に役に立つのか解説します。
「要らぬ物も三年たてば用に立つ」とは
「要らぬ物も三年たてば用に立つ」とは、
今は必要のないと思われる物でも、いつかは役に立つこともある。だから何でもむやみに捨てるものではない。
ということを教えています。
今は使わない物だから捨ててしまうと、しばらく経ってから必要になった時に「勿体ないことをした」と後悔することもあります。
だから簡単に物は捨ててはいけないということを伝えていることわざなのです。
断捨離とは真逆の考え方
断捨離という言葉が世の中に広まって随分たちます。
要らないものを捨てることが断捨離ですが、要らないものなのか必要なものなのか、その見極めがとても難しいのですよね。
例えば洋服などを断捨離する時には、三年着なければ処分した方が良いと言われています。
では、「要らぬ物も三年たてば用に立つ」ということわざは何なのでしょう。
ことわざの表面的な言葉だけを見ると、断捨離する時によく言われる三年の月日が逆方向の考え方になっているように見えます。
断捨離の場合は、3年~5年の期間、一度も使わないものや袖を通さない衣類などは不要なものとして処分することをすすめています。
3年以上着ない衣類を処分しなければ、衣類を収納するスペースがどんどん生活空間を占領するようになります。
新しい洋服を購入したら、同じだけ古い洋服を処分しなければ、生活空間が狭くなるばかりです。
狭い空間で息苦しく生活するよりも、不要なものは思い切って処分した方がスッキリするのは間違いありません。
ですが、物が少なかった時代には、簡単に捨てるのは勿体ないことだと考えられてきました。
たしかに、何年もタンスの奥にしまい込んでいた洋服を思い出したかのように着ることもあるかも知れません。
流行は繰り返すので、10数年前の洋服が今のトレンドファッションとしてよみがえる可能性もあるので、「捨てて失敗!」となるよりも、大切に保管しておくのも良いと思います。
それだけのスペースが確保できる人だけに許されることなのでしょうが、必ずしも現在必要な物以外が全て不要とは割り切れないでしょう。
似ていることわざ
「要らぬ物も三年たてば用に立つ」ということわざと同じような意味を持っていることわざは他にもあります。
「焙烙の割れも三年置けば役に立つ」も同じような意味があります。
焙烙とは、ゴマや豆などを炒る時に使う平たい土鍋です。
薄いものが多く、割れやすいものです。
割れてしまえば使い道のなさそうな焙烙でも、しばらく経つと何かに使える時があるかも知れない。
だから割れたらすぐに捨てるのではなく、しばらく置いておこうということわざです。
まとめ
「要らぬ物も三年たてば用に立つ」ということわざは、勿体ない精神から生まれたことわざなのでしょうね。
「勿体ない」という言葉は、今や世界中で使われるようになっています。
断捨離も良いですが、物を大切にする心も忘れないようにしたいですね。