ことわざには、雨や風などのお天気を用いた言葉が沢山あります。
気象状況を使えば、子供にも説明できますし、誰にでも伝えやすいからなのかも知れませんね。
「天から横に降る雨はない」ということわざも、雨を使っています。
このことわざの意味や使い方をご紹介します。
「天から横に降る雨はない」とは
「天から横に降る雨はない」とは、
人間が生まれた時には誰しも純粋無垢で素直な心を持っている。
という意味があります。
どんなに極悪非道な人間も、生まれた時から悪人ではなかったはずです。
悪人になるのは、育つ過程でどのようか人に接してきたのか、どのような環境で生きてきたのかということが影響するものだと伝えているのです。
雨は天から降ってくる時は真っ直ぐ下に落ちてきます。
傘をさしていてもびしょ濡れになってしまうような横なぐりの雨も、風が強いから横なぐりになるわけで、空から落ちた時には真っ直ぐ下に向かっているからです。
たしかに、赤ちゃんの時から悪人なんていませんから、どんな悪人も本性を探れば善人の部分があるのでしょうね。
「悪に強ければ善にも強し」との違い
人間の善悪についてのことわざは日本だけじゃなく世界中に古くから伝わる言葉があります。
「悪に強ければ善にも強し」というのも人間の善悪のことを表したことわざです。
「悪に強ければ善にも強し」は、
大きな罪を犯すような人間は、強い性格だから、心を入れ替えて善人になると、小さな悪も許せないほどの善人になる。
という意味です。
ちょっとわかりにくいですが、例えると若い頃は悪いことばかりしていた不良でも、更生して大人になると、社会のモラルを守り、ルール違反を徹底して嫌う真面目な人間になるのはよくあるケースです。
「天から横に降る雨はない」とは違いますが、とことん悪に浸る人間は存在しないというのは共通しているのではないでしょうか。
「天から横に降る雨はない」の使い方
「天から横に降る雨はない」の使い方を例文で見てみましょう。
家からそんなに離れていないとことで通り魔事件があったんだよ。
うわ、めっちゃ怖いね。
犯人は捕まったの?
今朝のニュースでは容疑者らしき人は見つかったらしい。
無差別に人を傷つけるようなことをする人って、根っこから悪いんだろうね。
たしかに悪いけど、根っからってわけじゃないでしょ。
そうかな。
天から横に降る雨はないってことわざのように、生まれた時は天使みたいな赤ちゃんだったはずだよ。
それはそうだね。
環境が悪人を作ることもあるから。
それでも人を傷つけるようなことは許されないし、言い訳にもならないよ。
そう考えると、子供が育つ環境って大事だね。
だと思う。
このような会話で使えます。
まとめ
「天から横に降る雨はない」ということわざは、どんな悪い人にも善人の部分があるという意味です。
それと同時に、人は生きる環境によって悪人になることがあるという意味でもあります。
悪意はなくても、人を傷つけてしまえば、傷ついた人の心が歪んで悪人になってしまうかも知れません。
自分が意図してなくても、悪人を生み出しているかも知れないのです。
人にやさしく接するように心がけたいと思います。