一度別れた男女が再びよりを戻すことを「やけぼっくいに火がつく」と言いますよね。
でも、時々「やけぼっくりに火がつく」という人もいます。
はっきりどちらが正解なのかわからないまま、何となくごまかしながら使ってる人もいるのではないでしょうか。
「やけぼっくい」なのか「やけぼっくり」のどちらが正しいのかはっきりさせておきましょう。
「やけぼっくい」と「やけぼっくり」
「やけぼっくいに火がつく」と「やけぼっくりに火がつく」と間違えやすいのは、燃えやすい松ぼっくりのことと勘違いしてしまうからです。
松ぼっくりは、松かさのことで、乾燥した木の実のようなものです。
空気が入りやすく火がつきやすいので、焚火をする時などに使うこともあります。
そういうことから勘違いされるのですが、正解は「やけぼっくりに火がつく」です。
ぼっくいとは、漢字で書くと「棒杭」です。
棒の切れ端のようなもので、一度燃えた木材のことを「焼け棒杭」と言います。
「やけぼっくいに火がつく」とは
一度燃えや木材は、燃えやすいことから、「やけぼっくいに火がつく」ということわざが生まれました。
とくに男女の仲にことに使われます。
一度は別れた恋人や夫婦が再びよりを戻すと、はじめて付き合う男女よりもあっという間に元通りになることから「やけぼっくいに火がつく」と表現されるようになったのでしょう。
「元のさやに収まる」と同じ?
一度は離れた者同士がまた以前と同じ関係になるという意味では、「元のさやに収まる」ということわざもありますね。
「元のさやに収まる」の「さや」とは漢字で書くと「鞘」です。
刀剣を収める筒状のものを鞘と言います。
この鞘は、刀剣がピッタリ収まるように作られているので、他のものでは上手く収まりません。
ですから、離れ離れになってしまったとしても、刀剣と鞘がまた揃えばピッタリと収まるわけです。
それを人間関係(とくに男女の仲のことを表す」に置き換えて、「元のさやに収まる」ということわざになったわけです。
「やけぼっくいに火がつく」とは、全く同じ意味ではないですが、男女が復縁することに関することわざという意味では同じ類と言えるでしょうね。
まとめ
「やけぼっくいに火がつく」なのか「やけぼっくりに火がつく」なのか、何となく言葉を濁しながら使っていた人は、これからは堂々と「やけぼっくいに火がつく」と言ってくださいね。
実際に復縁する恋人や夫婦がそのまま幸せになれるかどうかは別の話ですが、燃えやすいのは間違いないでしょう。