お刺身、寿司ネタ、天ぷらなどなど、イカの美味しい食べ方は色々ありますね。
イカは種類がとても多くて、日本近海に生息するイカだけでも100を超えるほどの種がいると言われています。
おなじみのスルメイカ、アオリイカ、ヤリイカ、ホタルイカなどのほかに、そんなに沢山の種類のイカがいるなんて驚きです。
さて、イカを感じにすると烏賊ですね。
烏(からす)に賊(ぞく)と書くのには、どんな由来があるのでしょう。
烏賊の由来
イカの漢字にある烏については、イカ墨の黒い色が由来だと考える人が圧倒的に多いようです。
たしかに空を飛ぶ烏と海で生きるイカの共通点と言えば、真っ黒な墨の色くらいしか思い当たりませんよね。
ですが、この予想は全く違いました。
烏賊とは、カラスにとってイカが賊のような存在であることが由来だったのです。
イカは海の海賊なのか
イカを烏賊とあらわすようになった由来とされるのが、倭名類聚鈔(わみょうるいじゅうしょう)に書かれていることからです。
イカは海面で死んだふりをしてゆらゆらと浮かび、それを見たカラスが捕食しようとした瞬間に逆にカラスを襲うというのです。
実際にイカがカラスを襲うのかどうか、大きな疑問ではあります。
しかし、イカは種類が多いため、もしかしたら鳥を捕まえようとするイカが存在したのかも知れません。
それがホントなら、地球外生命体をイカに近い姿に描くのも、少し理解できるような気がします。
もしかしたら、とても知能の高い生物なのかも知れないと思うと、怖くなりますね・・。
烏賊だけじゃないイカの文字
イカは、烏賊だけではなく、他の文字であらわすこともあります。
墨魚
墨魚(ぼくぎょ)もイカと読みます。
これは墨を吐く魚介類というのでわかりやすいですね。
墨を吐く魚介は蛸(たこ)もいるのですが・・墨魚はイカなのです。
鰞
魚へんに烏もイカと読みます。
この文字の烏が、烏賊の由来に重なるのかどうかは不明ですが、偶然とは考えにくいですね。
魷
魚へんに尤(ゆう)でイカと読みます。
由来は不明です。
鰂
魚へんに則でイカと読みます。
この文字の由来も不明です。
柔魚
柔に魚でイカと読みます。
これは、見て触れたそのままを文字にしたのは、誰もが思うことでしょう。
まとめ
イカをあらわす文字が色々あるのに、なぜ烏賊だけが世の中に広まったのか不思議ですね。
由来を聞けば、そのインパクトの強さから印象に残りやすいと思いますが、現在ではその由来を知っている人は少数派でしょう。
烏賊という文字の語源は諸説あるとしても、烏と賊という組み合わせは改めて見ると興味を引きます。