【剣は一人の敵、学ぶに足らず】とはどんな意味のことわざなの?

ことわざ・慣用句

「剣は一人の敵、学ぶに足らず」ということわざを知っていますか?

このことわざは、武士が世の中を動かしていた時代によく使われたようなので、今の時代にはほとんど聞かなくなってしまいました。

ですが、意味を理解すると、今の時代にも使えるかも知れません。

今回は「剣は一人の敵、学ぶに足らず」のことわざを解説しましょう。

スポンサーリンク

「剣は一人の敵、学ぶに足らず」とは

「剣は一人の敵、学ぶに足らず」とは、

剣術では、たたかう相手は一人を想定しているもの。剣術を学んだとしても、大勢の敵を相手にするのは難しい。
剣術を学ぶよりも、より多くの敵に勝つために兵法を学んだ方がより役に立つ。

という意味です。

剣術は、武士には必須科目のように思われますが、戦がなくなった平和な江戸時代ではほとんど役に立ちません。

ですが、武士として剣術ができないのは・・ということで、平和な世の中になっても剣術を学ぶ武士は多かったのです。

でも、「剣は一人の敵、学ぶに足らず」のことわざにあるように、剣での戦いは所詮は1対1です。

もっと大きな目的や望みを叶えるためには、兵法を学ぶことをすすめているのですね。

スポンサーリンク

兵法とは

兵法というのは、戦に勝つための戦略のことです。

有名な兵法は孫子という中国の思想家が書いたものです。

今の中国も昔はいくつもの国に分かれていて、大きな戦を繰り返して大国になっていきました。

そういう歴史があるからこそ、兵法が生まれたのだと考えられます。

日本は中国から様々な文化や学問をお手本にして発展してきました。

孫子の兵法も鎌倉時代や戦国時代の武士たちにはバイブルのようなものでした。

戦国時代に力を増大させた武将や、その武将に仕えて戦の戦略をアドバイスする軍師たちの必読書だったのです。

武士にとって剣術はもちろん必要なことなのでしょうが、剣術ばかりを学ぶのではなく、兵法を学んでもっと大きな目標を持った方が良いと教えていることわざとして「剣は一人の敵、学ぶに足らず」は使われていたのです。

今の時代には使える?

「剣は一人の敵、学ぶに足らず」ということわざを今の時代に使えるのかどうか考えてみましょう。

今の時代は剣術や兵法を学ぶのは一般的ではないので、そのままの意味で使うことはまずありません。

ですが、目の前のことに時間をかけるよりも、もっと先のことを考えた方が後々には大きな成功を手に入れることができるというような意味でなら使えるでしょう。

スポンサーリンク

まとめ

時代の変化によって、武士も剣が強いだけじゃダメだって言われたのでしょうね。

大きなことを成し遂げるには、今も昔も勉強しないといけないってことなのでしょう。