【衣の袖から鎧が見える】とはどんな意味のことわざ?

ことわざ・慣用句

鎧というのは、戦国時代の武将が身につけるものを想像しますよね。

あの鎧は、着物の上に装着するものです。

しかし「衣の袖から鎧が見える」ということわざでは、着物の下に鎧を装着していることになります。

なぜ不自然な状態にしてまで、このことわざが生まれたのか、意味を解説します。

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「衣の袖から鎧が見える」の意味

【衣の袖から鎧が見える】とは、

うわべは取り繕っているけれど、本音がちらついている。

という意味があります。

また、

表向きでは、穏やかな態度で接しているけれど、かげでは武力で押さえつけようとしているような態度をちらつかせている。

という意味もあります。

いずれにしても、表面上のやさしい顔だけで本心はわからないというのが、この「衣の袖から鎧が見える」のことわざの意味です。

「衣の袖から鎧が見える」の由来とは

「衣の袖から鎧が見える」ということわざは、僧侶の衣の袖から鎧が見え隠れしていることから生まれたと言われています。

僧侶は、仏に仕える身ですから、鎧とは縁遠いはずです。

しかし、歴史上では僧侶が武装して戦をした事例は数多くあります。

もともとは、寺院が自分たちを守るための自衛手段として武装したのですが、そのうち寺院が力を持つようになると、武士と本格的に戦っています。

織田信長が比叡山を焼き討ちしたり、豊臣秀吉が根来寺を焼き討ちしたのは、寺院の武力を案じたからです。

戦国時代以降は、刀狩をして僧兵という武装勢力を持つ寺院はなくなりました。

長い歴史の中では、仏教だけじゃなく、人の信仰心を集めて力をつけることに危険を感じる権力者は多かったので、僧兵は脅威だったのでしょう。

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やさしさの裏の本性を隠さないこと

「衣の袖から鎧が見える」とは、本心を隠さずに、わざと本音を見え隠れさせて相手にアピールするという意味合いが強いですね。

相手を油断させるつもりならば、本心は絶対に見えないようにするはずです。

このことわざは、鎧の端をわざと相手に見せることで、交渉を有利に進めようということでしょう。

やさしい顔で、やさしい声で話しながらも、相手を押さえつけようとする本心を隠そうとしない人に対して使うことわざです。

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まとめ

「衣の袖から鎧が見える」ということわざは、戦国時代でもないので使う場面は少ないと思うかも知れませんね。

ですが、日常生活でも社会に出れば様々な戦いがあります。
仕事上の契約交渉や、人間関係のゴタゴタなど、色んな場面で人に本音をチラつかせて有利に戦おうとする人は存在するものです。

顔はやさしくても、「そのやさしさには裏がある!」という人にはピッタリなことわざではないでしょうか。