御曹司とはどんな立場の人に使うのが正解?後継ぎには使っていいの?

ことばの意味

御曹司は、凄いお金持ちの家の息子さんというのが私のイメージです。

大きな会社を経営している家の跡取り息子さんのことを御曹司と言うものだと思っていました。

でも、そもそも御曹司とはどんな意味なのかわからないので、まずは御曹司の意味から調べてみることにしました。

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御曹司とは

御曹司はお金持ちの家の息子を呼ぶ言葉として使われるようになったのはいつからなのかわかりませんが、もともとは違う意味だったようです。

御曹司という言葉が広まった当初は、平安時代の貴族の子弟のことでした。

なぜ貴族の子弟のことを御曹司と呼ぶようになったのでしょうか。

まず曹司というのは何のことなのか調べてみると、貴族の豪華な部屋のことだったのです。

贅沢を尽くした部屋に住む貴族の子弟のことを、部屋の曹司がもとになって御曹司と呼ぶようになりました。

結婚すると御曹司とは呼ばれなくなるので、親のすねをいつまでもかじっている貴族のおぼっちゃまのことを呼ぶ言葉として広まった風習です。

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源氏と平家で呼び方が違うワケ

平安時代の末期の頃に、源氏と平家の戦いが起こったのは日本の歴史でも有名な出来事です。

源氏と平家の戦いから伝わることは、様々な日本語のもとになっているほどの大事件でした。

源氏も平家ももともとは皇族でしたが、武士となって朝廷を守る立場になったことで、お互いの争うことが多くなってしまいました。

対立するようになったことが理由なのかハッキリしませんが、源氏の若い子弟に対しては御曹司。

平家の若い子弟には公達(きんだち)と呼び分けるようになっていました。
公達は貴族の若い男性のことです。

あえて違いを強調するために呼び分けていたと考えられています。

そんな源氏と平家の戦いの中で有名なのが牛若丸(九郎)こと源義経です。

源氏と平家の戦いで活躍したのにも関わらず、最後は自分の兄である源頼朝に追われることになった悲劇の人として現代でもファンが多い人物です。

その源義経のことを九郎御曹司と呼んでいたことから、期待される二代目のことを御曹司と呼ぶようになったのです。

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御曹司の定義とは

御曹司は二代目に限ったことではなく、今ではお金持ちの息子なら誰にでも使っているようなイメージです。

別に御曹司の定義はないのですが、「うちの御曹司です」なんて紹介する親はいませんよね。

自分の子供を人に紹介する時は、へりくだった言い方をする人が多いのが日本人の特徴です。

倅(せがれ)とか愚息(ぐそく)、豚児(とんじ)はへりくだった言い方です。

御曹司として世間的にも認められるのは、代々続く名門の家や、資産家の家の息子だけとしておきましょう。

後継ぎに限ったことではないので、とくに跡取り息子に限定することはないようです。

跡取り息子になると、嫡男(ちゃくなん)とか総領(そうりょう)とか嗣子(しし)という呼び方がありますが、現代ではほとんど使うことはないですね。

まとめ

御曹司なんて呼ばれる人に縁のない生活をしていると、御曹司に対して強い憧れを持ってしまいます。

世の中にどれほどの御曹司がいるのかわかりませんけど、生まれた時から恵まれた人というのはいるものですね。
何とも羨ましい話です。