シャツとブラウスの違いを知っていますか?女性用と男性用ではない?

ことばの雑学

前開きでボタンやホックなどがある洋服にシャツとブラウスと二通りの呼び方があるのは不思議に思いませんか?

ことだま
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男性用がシャツで女性用がブラウスでは

はてな
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でもシャツにはTシャツとかポロシャツもある

そうか、Yシャツだけじゃないね

シャツだけでは男性用とか女性用とか分けることはできません。

それにブラウスが女性用のシャツという定義があるのかもはっきりしませんね。

同じような衣類なのに、なぜシャツと呼ばれるものとブラウスと呼ばれるものがあるのでしょうか。

そこでシャツとブラウスの違いを調べてみました。

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シャツとは

まずはシャツですが、シャツにはYシャツのようなものもあるのに、Tシャツやポロシャツのようなものもあります。

素材や形状が違うのに、〇〇シャツと呼ばれる理由は、そもそもシャツとは「肌着」のことだったからです。

古代ヨーロッパの頃からシャツと呼ばれる肌着が使われていて、洋服の下に汗や身体から分泌される脂汚れなどを吸収させる目的で一枚着るものがシャツの起源だと言われています。

ですから、Tシャツやポロシャツはそのまま一枚で着るのが当たり前になっていますが、もともとは肌着として上着の下に着るものだったのです。

ブラウスとは

ブラウスは、フリルやレースなどの飾りが施されているものが多く、女性向けのデザインのシャツというイメージが定着しています。

しかし元々は女性用という区別はなく、ゆったりとした動きやすい洋服のことをブラウスと呼ぶようになったと言う説があります。
「ゆったりとした=ブラウス」という意味だと言うのが1つの説です。

もう1つは上流階級の女性が着るもので、裾をスカートに入れることをブラウジングと言ったことがブラウスの由来という説もあります。

どちらの説がブラウスの由来なのかわかりませんが、デザインが凝ったものが多くなるにつれて、女性の衣類として定着してきたのです。

中世の紳士の絵画などを見ると、フリルの沢山ついた洋服を着ていたので、もともとは男性もブラウスを着ていた時代があったことがわかります。

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Yシャツは日本にしかない?

日本で男性が着るシャツと言えばYシャツですよね。
Yシャツは日本でしか使われないのですが、もともとは「白いシャツ=white shirt」を日本人が耳にした時に「ワイシャツ」に聞こえたことがYシャツの始まりです。

Yシャツの他にカッターシャツという呼び方もありますが、これも日本にしかありません。

もともとカッターシャツとはスポーツ用のシャツのことで、スポーツメーカーのミズノの創業者が「勝利」をイメージさせる「勝った」という言葉を文字ったことが由来だと言われています。

カッターシャツは関東ではあまり使われないのですが、西日本では今も根強く使われる名称です。

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ズボンとパンツとスラックスとボトム

シャツとブラウスは、同じものではなくハッキリ違う衣類だったのですが、日本ではゴチャゴチャになってしまったので、区別するのが難しくなっています。

同じようにズボン、パンツ、スラックス、ボトムなどの呼び方もあるので、わけがわかりませんよね。

ズボンはフランス語が由来だと言われています。
フランス語でジュポンというものがあります。
女性が長いスカートの下に身に付けるものでした。

それがズボンの由来だと言われています。

パンツは下着のことではなく、細めのズボンのことです。
イギリスで生まれた名称だと言われています。

スラックスはゆるめのズボンのことで、日本ではスーツのセットアップするものが多いですね。

最近はビジネススーツでも細めのものが多いので、その場合はスラックスではなくパンツと呼ぶことが多くなっています。

ボトムは下半身用の衣類の総称なので、パンツもスラックスもズボンも全てボトムです。
スカートもボトムに含まれます。

ファッション業界は新しいワードを生み出して、そこから流行を作ろうとするので、急に呼び方が変わることもあるので、とても複雑ですよね。

まとめ

シャツとブラウスは、もともとは男女で区別するものではなかったのですね。

最近はメンズもレディースも見ただけではわかりにくい洋服も増えているので、見分けるのも難しくなっています。

女性用のシャツもあれば、男性用のブラウスだってあっていいはずです。

ユニセックスで着られるデザインのブラウスをお洒落に着こなす男子にこの由来を教えてあげたくなります。