表現を変えるだけでちょっと素敵な大人を感じさせる言葉

ことばの雑学

言葉は同じ意味でも何種類もあります。

これは世界中の言語に共通することだと思うのですが、中でも日本語はとくに同義語なのに違う表現の種類が多いような気がします。

たとえば同じ文字で表しているのに、読み方を変えるだけで違う印象を受ける言葉です。

「明後日」は「あさって」とも「みょうごにち」とも読みます。

「あさって」は親し気な会話で使い、「みょうごにち」は改まった席などで使う言葉として使い分けたりします。

このように、同じ意味でも表現を変えるだけでその人の印象を変えることもあるのです。

今回は、同じ意味でも表現を変えると大人っぽいイメージになる言葉を集めてみました。

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「さっき」

「さっきはごめんね」
「さっき言ったけど」

このように、少し前のことを意味する「さっき」という言葉。

この表現を変えると、

「先ほど」
「先刻(せんこく)」

と言い換えることができます。

「先ほどは失礼しました」
「先刻はありがとうございます」

「さっき」とは随分違いますよね。

「先ほど」は職場などで使うことが多いと思います。

「先刻」は日常的な会話では、あまり使われないので、チャンスがあれば使ってみてはいかがでしょう。

「今度」

「今度はご飯を食べに行こうね」
「今度遊びに行きますよ」

このように、○月○日とハッキリ日時を伝えられない時などに、近いうちに約束したい時などに使う「今度」という言葉。

この「今度」を違う表現にすると

「次回」
「後日」

と言い換えることができます。

「次回は食事に行きましょう」
「後日お邪魔させてください」

「今度」は同世代や親しい間柄の人に使いやすい言葉ですが、目上の人などには「次回」や「後日」の方が印象が良くなる気がします。

「また」

「また今度ね」
「またの機会にしよう」
「また遊ぼうね」
「また同じ失敗しないように」

このように、「また」には次の機会を意味する時と、次も同じことをする繰り返しの意味があります。

この言葉を違う表現にすると

「改めて」
「再び」

と言い換えることができます。

「また改めて考えることにしよう」
「再びミスのないように」

「また」よりも「別の機会に」という意味なのか、「同じことの繰り返し」の意味なのか区別しやすくなります。

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「だいたい」

「だいたい出来上がった」
「だいたいの人はそう思う」
「だいたいこんな感じで」

「だいたい」は「大体」と書き、「大部分」という意味で使われる言葉です。

この言葉を違う表現にすると

「おおよそ」
「概ね(おおむね)」

と言い換えることができます。

「おおよそ完成した」
「概ねこのようなかたちになる」

「だいたい」は軽い口調の会話に使う言葉なので、ビジネスシーンなどでは「おおよそ」や「概ね」の方がいいですよね。

「たまたま」

「たまたま出くわしただけ」
「たまたま見つけたんだ」
「たまたま通りがかりに」

このように、偶然のことを表す言葉として使う「たまたま」は、子供から大人まで親しみのある人に使う表現ですよね。

この言葉を違う表現にすると

「思いがけず」
「期せずして」
「図らずも」

と言い換えることができます。

「思いがけず」と「期せずして」は偶然性をアピールする言葉です。
「図らずも」は計画していたわけではないという意味の言葉です。

「思いがけず出会った」
「期せずして発見できた」
「図らずも同じ道に出た」

このように、「たまたま」という表現よりも意外な結果を強くアピールできる気がします。

「もうすぐ」

「もうすぐ」とは、すぐその後という時間を意味する言葉です。

「もうすぐ来るはずだ」
「もうすぐ出来上がる」
「もうすぐ出かける」

このように、直後という意味合いを少し和らげた言葉として使われています。

この言葉を違う表現にすると

「間もなく」
「間を置かず」

と言い換えることができます。

「間もなくいらっしゃいます」
「間もなく完成します」
「間を置かず出発します」

「もうすぐ」よりも格調の高い言葉に聞こえるので、目上の人などと話す時は使いましょう。

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「ほんとう」

「ほんとうにごめんね」
「ほんとうにありがとう」

このように、感情を込める言葉の頭に「ほんとうに」をつけて、その感情が真実だとアピールします。

「ほんとうに」を「ほんとに」という人もいますよね。

この言葉を違う表現にすると

「誠に」
「実に」

と言い換えることができます。

「誠に申し訳ありませんでした」
「実に嬉しいことです」

気持ちを伝える相手によっては、「ほんとうに」よりもより強く気持ちを伝えることができます。

まとめ

今回ご紹介した言葉は、年齢問わず使う言葉です。

同じ意味でも子供っぽく聞こえる表現を言い換えるだけで、大人の印象を感じさせることができます。

ビジネスシーンはもちろんですが、プライベートでも目上の人と話す時には意識して表現を言い換えてみるのもいいのではないでしょうか。