どじを踏むって言うけど何も踏んでいないのになぜ?語源や由来とは

ことばの意味

何か失敗したりすると「どじを踏んでしまった」とか略して「どじった」なんて言いますよね。

失敗ばかりする人のことを、「あの人どじだよね」なんて言うこともあります。

そもそも「どじを踏む」とはどんな意味なのでしょう。

失敗した時に何も踏んでいないのに、「どじを踏む」というのはなぜなのか、調べてみることにしました。

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どじを踏むの由来とは

どじを踏むとは、相撲の世界で使われる業界用語という説が有力です。

相撲の世界では、土俵の外のことを「土地」と書いてどじと読んでいたことから、土俵の外に足が出てしまうことを「どじを踏む」と言ってたことがこの言葉の語源という説があります。

ただ、これはあくまでも俗説であり、「どじ」という言葉が先に有り、相撲業界でそれを使うようになったとも言われています。

どじの語源とは

どじの語源が相撲の業界用語というのは俗説というには、どじの語源になった言葉があるからです。
江戸時代にあった今でいう国語辞典のようなものには、「鈍遅」と書いて「どんち」と読む言葉が記されています。

鈍くて遅いことを表現する鈍遅という言葉から、どじとなったと言われているのです。

そういえば、80年代にヒットしたドラマに「どじでノロマなカメです」なんて自分のことを自虐するセリフが印象的な作品がありました。

のろのろしていて、失敗ばかりする不器用な人のことを「どじだね」って言うのですから、鈍遅が語源というのはしっくりきますよね。

「とちる」との関連は?

鈍遅(どんち)がどじの語源になったという説の他に、もう一つ関係していると思われるのが「とちる」です。

失敗した時に「とちる」とか、失敗しそな時に「とちりそう」などという場面で使います。

この言葉もどじの語源になったという説があります。

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どじを踏むに似た言葉

どじを踏むと同じような意味で、「へまをする」という言葉があります。

この「へま」とはどんな言葉の語源も諸説あってハッキリしたことがわかりません。

諸説あるなかで有力なのが「下手な間」ということです。

間抜けという言葉がありますが、これと同じことで、その場の空気を白けさせてしまうような気の利かない様子を表現する時に「へま」を使います。

そのことから、大切な場面で失敗してしまうことを「へまをする」と使われるようになったようです。

まとめ

どじを踏むのもへまをするのも、同じような意味合いで使うのに、ハッキリした語源や由来がわからないのは不思議なことです。

どちらも江戸時代に使われるようになったという説があることから、江戸の文化は現代のように次々に新しい言葉を生み出したのではないでしょうか。