つい先日のことですが、女子マラソン種目で2人ものメダリストを育てた指導者の訃報がありました。
女子マラソンの選手がまるでアイドルのような人気者になったのも、いつも選手の側にいて強烈なキャラクターでマスコミの注目を集めたその指導者のおかげだったのかも知れません。
さて、その指導者の訃報を伝えるアナウンサーが「名伯楽が亡くなりました」という表現をしていました。
勉強不足なのではじめて聞いたのです。
名伯楽というのは、優れていて名を世に広めた伯楽という意味なのでしょうが、そもそも伯楽という言葉をはじめて知りました。
調べてみましょう。
伯楽とは
伯楽という言葉の意味を知っている人は少なくて、数人に聞いてみましたが、答えられた人は1人もいませんでした。
テレビのニュースを見て、意味がわからないけどそのままスルーしている人が多いみたいですね。
こういう時のために国語辞典というのがあるわけですが、わざわざ調べることはほとんどないので、正しい日本語が忘れられてしまうのかも知れません。
意味を調べてみると。
馬の良し悪しを見分ける人のこと
その意味から
人の才能を見抜いて、その才能を伸ばすように育てるのが上手い人のこと
ということです。
つい先日、メダリストを育てた名伯楽の訃報に触れて、伯楽という言葉に疑問を持ったのですが、意味を知ってなるほど……と納得しました。
才能を伸ばす手助けをする意味
伯楽の本来の意味は、良い馬を見分ける目を持っている人のことです。
今のように自動車などの動力がない時代は、馬や牛は物を運んだり、人の力ではできないような仕事を担う大切な財産です。
丈夫で長生きして、しっかり働いてくれる馬はとても貴重なので、仔馬の時から良し悪しを見分けることが重要なことだったのです。
そういう意味で伯楽という言葉の使い方を考えると、子供の頃にその才能を見抜き、それを上手く伸ばしてあげられる人もまた、素晴らしい才能の持ち主だと言えます。
アスリートを育てたり、芸術家を育てたり、どんな分野でもたった一人で独学で才能を開花させられる人はほとんどいません。
花開く才能には、タネの段階から見抜き、水や肥料を与え、大きく育つために余計なものを間引き、手をかけて守っていかなければいけません。
名伯楽とは、伯楽としての才能が際立った人ということなのでしょう。
まとめ
子供の才能に早くから気づき、それを伸ばしてあげられるのが大人の役割です。
でも、その才能を見抜くのは誰でもできるわけじゃないので、名伯楽と出会えるチャンスに恵まれるのも運のようなものでしょうね。