国会議員のことを代議士というのはなぜ?違いはあるのか

ことばの雑学

政治家には、地方自治体の議員と国会議員がいます。

日本は国会議員の人数がとても多く、人口に対しての国会議員の人数が多いことが問題になったりしました。

ちゃんと仕事をしてくれれば、国会議員の人数が多くても問題にはならないんでしょうけどね・・。

さて、ここでは国会議員の呼び方に関する疑問を解消します。

国会議員は先生と呼ばれることが多いですが、他にも代議士と呼ばれることもありますよね。

なぜ国会議員のことを代議士と呼ぶのでしょうか。

代議士と言う呼び方の由来について解説します。

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国会議員の仕組み

日本の国会には、衆議院と参議院があります。

衆議院は任期が4年あり、立候補できるのは25歳以上です。
ただ、衆議院は解散があるので、人気が終わる前に選挙になることがあります。

解散を決めるのは総理大臣です。
総理大臣だけの特権なので、都合よく解散時期を決めることが問題になることもありますね。

参議院は解散はなく、任期は6年あります。
立候補できるのは30歳以上です。
参議院は3年ごとに選挙をしますが、半分に分けて選挙します。

これは国会議員が居なくなってしまう期間を作らないためです。

もともと参議院は貴族の身分にある人しかなれない貴族院がもとになっています。

衆議院は民衆から選挙で選ばれています。
参議院は、民衆が自ら政治を行い、国を動かすのを監視するような役割があったわけです。

参議院の役割は、民衆の声を反映する議会が間違った方向に進まないように、ブレーキをかけたり、軌道修正するためにあるのです。

今はそのような役割をしているのかは疑問ですが、もともとがそのような成り立ちなのです。

現在は貴族はいませんので、衆議院も参議院も国民から選ばれるので、仕事の内容としては大きな違いがあるわけではありません。

参議院の議員を選出する方法は、国会議員がゼロになる期間を作らないための仕組みが残っているのです。

そのため、解散がなく、万が一のために半分に分けて3年ごとに選挙をするというわけです。

衆議院も参議院も国会議員であることは間違いないのですが、民衆から選ばれた衆議院の方が優越な制度になっているので、総理大臣も衆議院議員から選ばれるのが暗黙のルールのようになっています。

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国会議員と代議士の違い

国会議員のことを代議士と呼ぶのは、ある意味正しいのですが、参議院議員に使うのは違います。
今は参議院も一般人が立候補して選挙で選ばれますが、そもそもは違います。

衆議院は、民衆の代理として議会に出る人なので、代議士と呼ばれるようになったのです。

参議院議員も民衆から選ばれているとしても、解散があり任期も短い衆議院の方が民の声を濃く反映するということで、今でも代議士は衆議院議員のことを指します。

参議院議員に代議士と呼ぶのは間違いなので気をつけないといけませんね。

先生と呼んでおけば間違いないかと思いますが、政治家の中には「先生」と呼ばれることを拒む人もいるので、特別扱いしなくても普通に名前で呼んでも問題ないはずです。

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議員バッジの違い

衆議院と参議院はもともとの成り立ちが違うので、今でもその名残のようなものがあります。

それは国会議員が付けるバッジです。

初当選した国会議員が、国会議事堂に入る時にバッジを誇らしげにつけている様子をニュースなどで見かけることがあります。

この議員バッジにも、衆議院と参議院の違いがあります。

衆議院議員のバッジは金メッキ素材で、参議院議員は金を貼って細工しています。
バッジの模様の菊の花の大きさも、少し参議院の方が大きく作っています。

もともと参議院は貴族院と呼ばれていた名残から、参議院のバッジの方が高価な素材を使っているのでしょう。

まとめ

国会議員の人数は2017年では衆議院465人、参議院242人もいます。

衆議院の方が倍近い人数なので、国会議員は代議士の方が多いのですね。

民衆の代理として議会に立っているはずなので、衆議院議員にはしっかり働いてもらいたいと強く願っています。

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