煮え湯を飲まされるという表現をする時は、何かとてつもなくひどい目に遭った場合でしょう。
普通に生活していると、煮え湯を飲まされるなんて表現したくなるような経験はそれほどありませんし、ない方が良いですよね。
では、煮え湯を飲まされるとは、ただひどい目に遭ったという意味で使っても良いのでしょうか。
意外と知らないで使っている人も多いようです。
今回は、煮え湯を飲まされるという表現を使う場面はどんな時なのかご紹介します。
煮え湯を飲まされるとは
煮え湯を飲まされるというのは、身内やとても親しい間柄の人から裏切られた時に使う表現です。
グラグラと沸騰した熱湯を飲まされるなんて表現するのは、どんなひどい目に遭ったのだろうと思いますが、ただひどい目に遭っただけでは煮え湯を飲まされるとは言わないのですね。
見ず知らずの人や、日ごろから信用できなくて距離を置いている人、嫌いな人からひどい目に遭わされたら、それはそれで腹が立ちます。
しかし、身内や、信用していた人、気心の知れた親しい友人が思いがけず裏切った時のショックは想像以上でしょう。
信用していない人が裏切ったとしても、「やっぱりね」と思う気持ちもあるでしょう。
ですが、心から信用している人の裏切りは大きな衝撃を受けるでしょう。
怒りとショックでは腸(はらわた)が煮えくり返るような気持ちになるので、煮え湯を飲まされるという表現になるのです。
煮え湯を飲まされるに似た表現
煮え湯を飲まされるというのは、身内や友人にとてもひどい裏切りをされた時にはピッタリな表現です。
でも、ちょっと怖いですよね。
そこまでじゃなくても、身内にひどい目にあわされた時に、もう少し違う表現はないかな・・と考えてみました。
思い出したのは、「飼い犬に手を噛まれる」です。
可愛がっている愛犬は、決して飼い主を噛まないはずです。
親しくしている人や、自分が目をかけて可愛がっていた後輩や部下などから裏切られた時に使う表現です。
可愛がっていた部下や後輩の裏切り行為は、ショックも大きいので、煮え湯を飲まされるという表現と同じような意味として使えます。
少し意味は違いますが「後ろ足で砂をかけるような」という表現もあります。
これは親切にしてあげたのに、去る時に迷惑なことをされる意味です。
恩を仇で返すという表現と同じです。
まとめ
煮え湯を飲まされるとは、ただひどい目に遭った時に使う表現ではないので、それほど多くの人が使う機会はないと思います。
親しい人や身内から裏切られるなんて、できれば経験したくないので、使う機会がないことを祈ります。