【所の神様有難からず】ということわざはどんな意味がある?

ことわざ・慣用句

所の神様有難からずということわざは、神様に対してのことではなく、例えとして神様という存在を使ったものですが、どんなことを伝えようとしているのかご存知でしょうか。

このことわざの意味を知ると、本当の意味で神様に対して失礼なことをしているのでは?とドキッとしたり、耳が痛く感じる人がいるかも知れません。

所の神様有難からずの意味をご説明しましょう。

スポンサーリンク

所の神様有難からずとは

所の神様有難からずということわざの意味は、近くにあるものに対する価値はわかりにくく、例え価値の高いものでも軽んじてしまうということです。

神様を例えに出したのは、身近にある神社は遠くにある神社よりもご利益が薄いような感じがしてしまう人が多いからです。

例えば江戸時代には、お伊勢参りが江戸の庶民の間で大流行しました。

その当時、東海道を歩いて江戸から伊勢まで旅をするのは大変なことでした。

それくらい大変なことをしてまで参拝するのだから、ご利益が厚く、有り難いと感じたことでしょう。

身近にある神社を軽く見ているつもりはなくても、遠くにあり、簡単に行けないから有難く感じるというのはわかりますよね。

このことわざは、身近にあるものは価値がわかりにくいけれど、本当はとても大切なものだと気が付かないのはダメですよ!ということを教えているのです。

スポンサーリンク

パワースポットブームの裏で・・。

最近はパワースポットブームなので、ご利益が受けられるとウワサになると、日本全国の寺社仏閣にわざわざお参りする人も多いですね。

ご朱印帳を持参して、まるでスタンプラリーのように集めている人もいます。

そのこと自体は悪いことじゃないし、パワーを求めて遠くまで出かけられる交通手段が発展しているので良いことだと思います。

お伊勢参りのために東海道を歩いた時代とは違うので、色んな寺社仏閣に参拝するのも楽しいですよね。

ですが、所の神様有難からずということわざの通りになっていないか少し振り返ってみました。

日本には、古代からその地域の人たちが氏神様を守ってきた風習があります。

その土地を守る意味で鎮守様と呼びこともあります。

遠くの神社の御利益を求めるのも良いのですが、まず身近な神様にお参りすることも忘れてはいけませんよね。

初詣やお宮参りなどは、まず氏神様にお参りするものです。
氏神様にお参りしないまま他の神社に参拝に行くのは失礼なことなので気をつけましょう。

近くにある神社だからご利益を軽く見ることのないように気をつけないといけませんね。

まとめ

所の神様有難からずということわざの意味を知ってドキッとした一人です。

生まれ育った場所を離れて生活することも多くなった現代人は、その土地を守っている神様のことも知らないまま生活していることが多いので、住む場所が変わった時は、まずは氏神様がどこにあるのか調べてみようと思います。

身近な神様こそ、最強のパワースポットだということを忘れないようにしたいものです。