口コミの語源はマスコミ?いつから使われるようになったのか!

ことばの雑学

ネット通販を使う時には、実際の品物を見ることができないので、購入者のレビューを参考にする人は多いでしょうね。

他にも、飲食店や美容院、病院や化粧品などのジャンルごとに感想を投稿する口コミサイトも頼りにしている人もいると思います。

美容院とか病院の口コミはとくに助かりますよね。

施術や治療を受ける前に評判の良し悪しを確認できるのですから、口コミがないと迷ってしまいます。

そんな口コミという言葉ですが、いつから使われるようになったのでしょう。

口コミについて調べています。

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口コミはマスコミから作った

口コミという言葉は、昔からあった言葉ではなく、比較的新しい造語です。

口コミという言葉の語源になったのは、マスコミがもとになって作ったようです。

マスコミとは、マスコミュニケーションの略語です。

マスメディア(新聞、雑誌、テレビ、ラジオ)によって広まる影響のことをマスコミュニケーションと言います。

これを略してマスコミと呼んでいるわけです。

口コミは、マスメディアではなく、人々の口から口に伝わることで広まる影響のことを、マスコミを文字って口コミと言うようになったわけです。

新聞や雑誌などの出版物は明治時代以前にもありました。
それらの影響力は大きかったでしょう。

ですが、ラジオやテレビの時代になると、さらに情報が素早く広まるようになり、マスメディアの力に驚いた人たちも多かったと思います。

しかし、どんなにマスメディアが発展しても、人々の口から口を伝って広まる情報発信力は変わりません。

どんな時代でも、それは同じだったのでしょう。

最初に口コミという言葉を使い始めたのは1962年頃だと言われています。

ジャーナリストの大宅壮一氏が使い始めたことで広まったそうです。

大宅壮一氏は明治の人です。

明治生まれの人が口コミという現在では当たり前に使われるコミュニケーション用語を作ったのはスゴイですね。

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口コミの影響力

口コミの力というのは、現在のようにインターネットが普及するとさらにパワーアップしています。

何か災害が起きたりすると、デマがあっという間にSNS上に拡散されるのも、口コミのパワーがネットによってさらに強まったことの証でしょう。

口コミサイトへの書き込みに金銭が発生したりすることで社会問題になったこともありますし、特定のお店や施設を攻撃するような事例があって問題になったこともあります。

ですが、インターネットが無い頃から口コミの影響力はすごかったようです。

人の口から口に伝わる情報は、現在のように近所付き合いも希薄になり、人間関係が狭くなっている頃よりもスピーディーだったのでしょう。

口コミによく似た言葉

口コミという造語が生まれるまでは、どんな言葉があったのでしょうか。

人々の言葉が広まることを意味するものを集めてみました。

「また聞き」
「風のうわさ」
「風のたより」
「人伝(ひとづて)」
「人伝い」
「伝え聞き」
「評判」
「うわさ」
「風評」
「世評」
「風説」
「巷語」

口コミが一般的になる前は、こんな言葉が使われてきたようです。

個人的には「風のうわさ」とか「風のたより」は情緒的で好きです。

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口コミが必要とされる理由

口コミという言葉は、明治時代に生まれたのですが、人の口から伝わった情報によって世の中が動くことも過去にはありました。

間違った情報が流れてしまうこともあるので、口コミも使い方次第で怖いこともあります。

それでも口コミを頼りにする人たちがどんどん増えているのは、「自分の手や目を使って確かめる」ことが難しいことが増えているからなのではないでしょうか。

テレビのようにまるで手に取るように見えるツールでも、やはり実際にそれを手にしている人の声には敵いません。

ネットを使えば知りたいことがすぐにわかるとしても、使ってみたい商品の感触などは口コミが頼りになるのでしょう。

これからはさらに信頼できる口コミが重要になるのではないでしょうか。

まとめ

口コミのように当たり前に定着している造語は沢山あって調べると楽しいです。

信頼できる口コミを見つけることができないと役に立ちませんが、頼りになる口コミで人々の役に立てられるようにしましょう。

[https://kotobanogimon.life/?p=2488]