日本の大晦日といえば、紅白歌合戦。
それは世代を越えた共通の認識でしょう。
紅白歌合戦は、女性陣を赤組、男性陣を白組に分けています。
しかしこの色分け、いつから始まったのでしょうか。
それに、紅白は何だかおめでたいことにも使われる組み合わせです。
紅白の色の組み合わせが意味することは何なのか、調べてみましょう。
紅白の色分けの由来
紅組と白組に分かれる紅白歌合戦や、運動会でも赤と白に分けて戦ったりするのは、いったいいつから始まったのでしょう。
調べてみると、なんと源平合戦にまでさかのぼりました。
源氏と平家の戦いは、日本の歴史の中ではかなり大きな出来事です。
今でも源氏と平家にまつわる伝説は各地に残っています。
紅白に色分けして戦うことが今の世の中に広まったきっかけになったのは、平家が赤色の旗を目印にしていて、源氏が白色の旗を目印にしていたからです。
赤と白であれば、遠くからも色がハッキリと見分けられます。
どちらが優勢で、どちらが劣勢なのか、旗の色で見分けられたのですね。
日本の歴史の一大事となる源平の合戦が紅白の始まりだったのです。
赤と白なのに紅白となったのは、もともと中国では紅と書くことが多かったことで、赤白ではなく紅白になったと伝わっています。
紅白以外では、東軍と西軍に分かれて戦うこともあります。
この由来は、関ヶ原の戦いで徳川家康率いる東軍と、石田三成率いる西軍による天下分け目の合戦が始まりです。
日本を二つに分けるほどの大きな合戦でしたから、東軍と西軍もよく使われますね。
源平合戦の最後の壇之浦の戦いにしても、関ヶ原の合戦にしても、日本史に残る大きな出来事です。
紅白歌合戦のはじまり
今でこそ紅白歌合戦の影響で、女性と男性が分かれて何か競争する時などは、紅組と白組に分かれることは普通になりました。
これは源氏と平家の合戦ではなく、国民的な番組である紅白歌合戦のイメージからです。
もともと紅白歌合戦は、ラジオ放送の時代に始まりました。
紅白音楽試合というタイトルの番組で、今のように大晦日ではなくお正月に放送された番組がルーツでした。
4回目からテレビ放送になり、今のように大晦日の放送になったそうです。
そもそもこの番組は、戦後の日本を元気にする目的で企画されたそうです。
でも、当時はまだGHQの許可を得るのも大変だったそうです。
今も日本の年末になくてはならない番組として続いているので、紅白の色分けはこれからもずっと続くのではないでしょうか。
紅白がおめでたい色になった理由
紅白の色分けの由来が源平合戦だとすれば、なぜお祝いの時に紅白に染めた幕を張ったり、紅白饅頭などを食べるのでしょうね。
お祝いの時に使うのし袋の水引きも、紅白ですよね。
その由来は源平合戦とは違います。
調べてみると、ハッキリしたことはわかりませんが、赤は赤子のこと、白は白装束で死人のことを意味するので、紅白は人生そのものということを伝える色彩と言われています。
人生の中に起こるおめでたいお祝いごとを、一生を意味する紅白で飾るということなのでしょう。
まとめ
紅白歌合戦は、おめでたいイベントだから紅白とネーミングされたのではなかったのですね。
まさか源氏と平家が出てくるなんて、歴史に詳しくないと結びつかないことです。
由来を知ると驚くことばかりですね。