「足寒ければ心を傷る」ということわざを知っていますか?
「傷る」はやぶると読みます。
手足が冷えやすい女性に対して注意を促しているようなことわざのような気もしますが・・。
「足寒ければ心を傷る」について解説しましょう。
「足寒ければ心を傷る」とは
「足寒ければ心を傷る」とは、
足を冷やすと心臓を悪くするから気をつけなさい。
という意味です。
たしかに、足が冷えるのは血液の流れが悪いからなので、心臓のポンプの動きにも影響を与えます。
心臓から遠い足先を温めれば、身体の隅々まで血液が滞りなく巡るからです。
ですが、そのままストレートに受け取るのではなく、身体のことを例えて、もっと深いことを伝えているのですよ。
「足寒ければ心を傷る」が伝えていること
足元を冷やすと心臓に悪いということを伝えていることわざですが、もう1つ隠れた意味があります。
これは人間の身体を国家に例えているのです。
つまり、足元とはその国の民のことです。
そして心臓はその国を司る者のことです。
このことわざに隠れているもう1つの意味は、国を支えているのはトップに君臨するものではなく、1人1人の民だから、その民の不満が大きくなれば、その国家は危ないということなんですね。
「足寒ければ・・」は民が貧しさなどで不満を抱えている状況を表しています。
民の不満に目を向けないままでは、その国は安定しないのは、歴史からもわかることです。
今でも、世界中で国民の不満が噴出して、国家が揺れているという地域はいくつもありますよね。
国の安定のためには、まずは支えている民に目を向けるべきだということを教えているわけです。
国レベルじゃなく、色んな組織にも使えると思います。
「足寒ければ心を傷る」の使い方
「足寒ければ心を傷る」の使い方を例文で見てみましょう。
うちの会社のトップって、働き方改革って知っているのかな?
知ってるでしょ。でも改革する気なんてないよ。
だよね。
今月は2日しか休めなかった。
世間一般では、うちみたいな会社をブラック企業って言うんだよ。
なのになぜ問題にならないのか不思議。
誰かが声をあげれば一気に空気は変わるはずだよ。
会社を支えているのは、社員なんだから。
「足寒ければ心を傷る」って意味を経営陣は理解しないと。
誰かが声を上げる・・か。
その誰かに誰がなるのかが問題だけど、もう社員の不満も限界が近いはずだよ。
会社自体が崩壊するくらい大量退職するかもね。
このように、企業などでも使えそうですね。
まとめ
ことわざには、使われている言葉に隠れている深い意味があるのが面白いですね。
足が冷えることで国家の危機を伝えているとは深いことわざです。