【しがらみ】とはどんな意味?語源になった意外なこととは!

ことばの雑学

「しがらみが邪魔して夢を追うことができない」とか「しがらみがなくなって身軽になる」など、「しがらみ」という言葉は良い意味では使われません。

人間関係に疲れている時などは、しがらみを振り払って自由になりたいと思いますよね。

さて、この「しがらみ」という言葉の語源は何なのでしょう。

「しがらみ」という言葉が現在のような使われ方をするようになるのを理解するためには、語源をさかのぼる必要があると思います。

「しがらみ」の本来の意味や語源について、考えてみましょう。

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「しがらみ」の意味

「しがらみ」は、

何かにつけてその人にまつわりついて離れず、心理的に束縛や制限を感じること。

という意味があります。

物理的に行動を制限されることではなく、心理的に重く感じて自由になれないことを表す言葉です。

「しがらみ」の語源

一般的に使われている「しがらみ」は、心理的な束縛を意味すル言葉です。

しかし「しがらみ」の語源には、そういう心理的な要素は何一つありません。

「しがらみ」の語源を知るためには、漢字してみるとわかりやすいと思います。

しがらみを漢字で書くと「柵」です。

柵(さく)という文字がしがらみなのです。

もともとしがらみとは、川の流れを堰き止めて、流れを緩やかにするために作られたものでした。

川に杭を打ち込み、そこに木材を組み付けて柵(しがらみ)を作ったのです。

しかし、水の流れを堰き止めることによって、水と一緒に流れてくるごみなどが滞留するようになるのです。

柵(しがらみ)に様々なものが絡みつくので、水を堰き止めることができても、困らされるのものだったのです。

そこから、何かをしようとしても動き出せないことを「しがらみ」というようになり、いつしか心理的な束縛を感じることに使われるようになったのです。

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「しがらみ」の使い方

「しがらみ」の使い方を例文で見ていきましょう。

例文①

こと子
こと子

今の仕事がすごく退屈そうに見えるよ

バレてるね

こと子
こと子

余計なこと言うみたいだけど、スキルアップのために転職したら?

それは私も何度も考えたけど、この会社にはしがらみが多いから

こと子
こと子

出身校の先輩たちの顔色とか・・?

入社するときは心強かったのに、今じゃしがらみに感じるなんて、自分勝手な話だけど

こと子
こと子

あなたが成長したんだから、自然な変化でしょ

例文②

駅前のマンションに売りが出てたのよ。

便利よね、駅前は。

手ごろな価格だから、すごく迷ってる。

え~、どうして?

じつは、そのマンションに知り合いが住んでるの。

じゃあなおさらいいじゃない。

でもね、自治会がものすごくメンドクサイらしい。

ああ・・それか

賃貸じゃないから、そういうしがらみがめんどくさそうなのはちょっとね・・。

わかる。

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「しがらみ」と「足かせ」の違い

「しがらみ」と同じような使い方をする「足かせ」ですが、意味は同じではありません。

「しがらみ」というのは、心理的な束縛を感じることなので、自分自身の気持ちの問題です。

一方の「足かせ」とは、邪魔されることです。

何か行動しようとしたときに、思うように動きだけない状態を表すのは同じでも、なぜ動けないのかという理由に違いがあるわけです。

まとめ

「しがらみ」の語源が、まさか川の流れを堰き止める柵のことだったとは、知らないまま使っている人が多いのではないでしょうか。

もちろん、私もその一人です。